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おっ、新譜でるんだねぇ×2 [新譜]

Strike Back / ANCILLOTTI / 2016


イタリアンメタルでAncillottiっつったら分かる人にはすぐ分かる、
そうです、Daniele“Bud”Ancillottiのバンドでございますよ。

'07年にSTRANA OFFICINAの復活作をリリースして以降、
翌'08年にBUD TRIBEを、そして'12年にはこのANCILLOTTIを立ち上げということで
まさに八面六臂のDaniele Ancillottiですが
各バンドのメンツに違いはあってもアウトプットにそれほどの差異はなく、
まぁこれ恐ろしいほど愚直なメタルを量産し続けております。

このバンドについてはベースが兄弟、ドラムは息子ということで
家内制手工業の様相を呈しておりますが(ギターが元WYVERNってのも渋いよな)



うん、こりゃあ文句のつけようもありませぬ。
このバタバタした感じとか、どうにも辛抱堪らんわー。
Daniele Ancillottiにハズレなし。
Daniele Ancillottiにハズレなし。
と、大事なことなので2回繰り返して書いておきます(笑)。

この人のミドルトーンは些か不安定なピッチも含めてとても魅力的だと思います。
臆面なく堂々と歌い上げるバラードがまた(どのバンドにおいても)凄くいいんだよね。
アルバムを構成する上でいちいちバラードを用意する頑固さも今どき却って新鮮で、
その辺りも含めて到着が楽しみな1枚です。



もう1枚。

IV:Beyond the Reef of Sanity / KAYSER / 2016
IV: Beyond the Reef of Sanity

IV: Beyond the Reef of Sanity

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Listenable Records
  • 発売日: 2016/10/14
  • メディア: CD


'14年4月4日エントリーで軽く触れた通り
前作が思いの外、とても良かったので今作にも期待せざるを得ないという。
…しかしSpice絡みのタイトルでリリース前にちゃんと気付いたのっていつ以来だろ?
アレ?こんなの出てたの!?って年単位で遅れるパターンばっかりだったから
なんだか非常に新鮮な気分(笑)。いやー、Spiceさんには申し訳ない。



半年前にアップされた映像ではありますが、
うん、今回も良さそうじゃないですか。

前作に引き続き仏LISTENABLE RECORDSからのリリースということで、
小さいながらも供給元が安定したのはいいことだと思います。



なんか、たったこれだけ書くのに凄く時間掛かってしまった…。

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結局、傑作なんですけどね [新譜]

今年は盆休みが長いので嬉しい僕。しかし冬休みは短いので悲しい僕。
休みの間はできる限りたくさん早朝散歩をしよう。
そしてその後レコ屋へ足を運ぶのだ。
…疲れて昼寝ばかりしてしまう未来がなんとなく見える気もするけど(笑)。



4つ前のエントリーに書いたのが予定よりも早く到着。やったね!

The Northern Sanctuary / WITHERSCAPE /2016


これを褒めるに当たって
それほど言葉数は尽くせないだろうと思っていたのです。
どうせ「傑作」以外大して書くこたぁないだろう、と。

“The New Tomorrow”EP('14)に聴かれた方向性が(3曲のカバーも含めて)
少しくNIGHTINGALEと接近し過ぎた感がありましたから
その反動はあるかも知れない、などと思ってはおりました。
YouTubeに先行して上がった2曲も大筋そうした予想を覆すものではなかったし。
実際アルバム中盤まではしたり顔でふむふむ頷きながら聴いていた僕です。

-しかし。
本作の真の凄さはアルバム終盤に凝縮されておりました。
Dan Swanoは僕の浅はかな予想を嘲笑うかのような手段で
本作を格別の1枚に仕上げてきたのです。
…まさか相方Ragnar Widerbergが独りで書いた曲を採用するなんて
僕は微塵も想像しませんでしたよ。
アルバム中のたった1曲(“God of Ruin”)ではありますが
Dan Swanoの書く曲とは明らかに性格の異なる、
しかしやっぱりみごとな捻くれっぷりで
WITHERSCAPEのレパートリーとして全く違和感がありません。
むむむ、この曲、凄く良いぞ。

慌ててRagnar Widerbergという人について調べ直してみると
去年こんなのを出してるそうで↓



なんだこれは(苦笑)。ソロ、弾かせてもらえてないし。
えーと、これは僕、わざわざ聴かなくてもいいよねぇ。

変なの(?)貼っちゃったから想像し難いかも知れませんが
“God of Ruin”というのは相当凝った構成の曲で
(しかし安易に「プログレ寄り」などと書きたくないのだ僕は)、
こりゃDan Swanoもうかうかしてられないんじゃないかしら?

続くタイトルトラックは14分弱の長尺曲。
めまぐるしいほどに緩急自在の展開は
冗長さなんぞ全く感じさせない白眉の名曲です。

そして聴き手の興奮をなだめるようなピアノオンリーの小曲“Vila i Fried”で
アルバムは幕を閉じますが、この昂揚感たるやそうそう簡単には醒めないよなぁ。

うーん…これはちょっととんでもない1枚ですよ。
なにしろ僕、昨日の晩はこれ繰り返しずーっと聴いちゃってほぼ寝てないもの。
後半怒涛の盛り上がりに至る前も捨て曲は一切ナシ。
各楽曲がそれぞれ明らかに違う表情を見せ(聴かせ)つつ、
しかしながらとっ散らかった印象は皆無。
これを要するに、WITHERSCAPEという名の下で演奏される音楽の
アイデンティティが完全に確立されているってことです。

だけどこれさぁ、どうせまた安易にOPETHとの類似とか、
そういうつまらない比較で語られちゃうんでしょうねぇ。
まぁ別にいいけどね。
ただ、そういうことを言っちゃう人達はOPETHの1st、2ndアルバムを
バンドと共同プロデュースしたのが誰だか知ってんのかしら?って話ですわ。
実際、Mikael AkerfeldtとDan Swanoの両方に対して凄く失礼だと思います。

えーと、なんで怒っているんだ僕は?
大変に僕好みの、物凄く素晴らしいアルバムが出たんだから
ガンガン聴きまくればいいだけじゃないか。

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やっぱちょっと書く [新譜]

うーん、なんというか、他に書きたいモノもないので
やっぱり少し触れておきましょうかねぇ。

Vampires / FRANCIS DUNNERY / 2016
Vampires

Vampires



IT BITESの曲を現在自ら率いるバンドで録り直した
(同じ趣旨のツアーもやっているそうです)2枚組。

巷間、もしかしたらちょっと厳しい評価の下るアルバムかも知れません。
There's a Whole New World Out There”('09-'11年10月12日エントリー)は
メロディの面影を残しつつ全てを解体→再構築した
大胆なアコースティックアレンジで(良くも悪くも)聴き手の度肝を抜きましたが、
今回は概ねオリジナルの楽曲構成に忠実なエレクトリック版で
しかもFrancis Dunneryが往時と変わらず完璧に歌いこなしちゃうもんだから
相対的に違いが余り感じられないという。
じゃIT BITESを聴いてりゃいいのか?
ってぇと、ちょっとそうは言い切れない部分もあってその辺が些か複雑なのですね。

まずはサウンド面。
Francis Dunneryはソロになって以降、一貫して過度なエコーを嫌う
(デッドなサウンドを好む)傾向が徐々に増していて
本作も聴感上はなかなかに生々しい感じです
(まぁこれは飽くまでパッと聴いた時の印象であって、
良く聴けば当然しっかりとエコー処理はされています)。
で、このサウンドをして「昔のゴージャス感に欠ける→貧乏臭い」という
印象を持つ人は一定数出てくるんだろうなぁ、と。
その実はかなり丁寧な、凝った音作りをしているのですけどね。
まぁなにしろ元との差異で一番分かりやすいのが「音響」であったというのは、
本作においてはあまり良い結果をもたらしていない気はします。

そしてアレンジ面。
これもじっくり聴けば結構元とは違うことに気付きます。
特にキーボードの、いかにもデジタルシンセ丸出しだった音色を
オケサウンドやアナログキーボードサウンドに置き換えたことで
例えば“The Old Man and The Angel”なんかは僕、
IT BITES版よりこっちの方が断然好きだもの。
物凄くうっすら聴こえるフルート音とかが堪らなくイイんだよね。
まぁこれしかし、そういう仕掛けがとても意地悪くカムフラージュされているので
やっぱりパッと聴いただけでは良く分からないのです。
ボーカルがIT BITES版のほぼ完コピ
(自分の曲の完コピっていうのも変な言い方ですが)なのは、
これは僕はFrancis Dunneryの性格の悪さだと思います(笑)。
ほら、どうせ同じに聴こえちゃうんだろw?
みたいな。
なんせ“Underneath Your Pillow”のイントロであの笑い声まで忠実に再現するもんな。

という訳で、上記した点を楽しめるか否か?で本作の評価は極端に割れると思います。
それから、Francis Dunneryが今これをやる意味をどう捉えるか?
というのも大きいでしょう。
僕は“Frankenstein Monster”('13-'13年11月27日エントリー)からの続きで
自らの音楽人生をお浚いしているのだと単純に解釈しています。
かなり楽しく聴けたし、うん、僕はこれ、とても良いアルバムだと思いますね。
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次の祝日まで70日(と、遠い…) [新譜]

GWは母を連れて会津東山温泉(若松市内に義理の実家がありますのよ)へ行きました…
とかいう話は特に面白いアレでもないのでサラッと飛ばします。



Diamond Head / DIAMOND HEAD / 2016


久々に心ときめく1枚でした。ズバリ、傑作であると断言しちゃうもんね。
“All Will Be Revealed”('05)も“What's in Your Head ?”('07)も
悪いアルバムではなかったけれど、今作のカッコ良さたるやその比ではありませんことよ。
Rasmus Bom Andersenという歌い手の節回しは
ふとした瞬間とてもSean Harrisっぽくて、
これは実に良い人を見つけてきたもんだなぁ。

しかしそれよりなにより、この新譜の肝は楽曲の充実度に尽きましょう。
Brian Tatlerが開き直ったのかなんなのか、かつてバンドが得意とした
少しく捻くれた展開と煮え切らなさが全開です。これがもう、素晴らしいことこの上なし。
なにしろ“Canterbury”('83)の次が本作でも良かったんじゃないか?
というくらいの地続き感です。
例えばMETALLICAがカヴァーする前から聴いていたような、
そんな古参のDIAMOND HEADファンの方が
このアルバムを聴いて感じるところは大きいんじゃないかと思います。
とにかくね、これぞオールドスクールの面目躍如って感じですよ。



Re:Genarator / THIRD QUADRANT / 2016
third quadrant.jpg

げげげ、THIRD QUADRANTの新譜!?
いわゆるポンプロック界隈ももう、大概なんでもアリ状態だよな。

僕は'82年のアルバム“Seeing Yourself as You Really Are”は未聴です。
リアルタイムではこんなバンドが存在したことを全く知りませんでした。
しかし経緯は全く謎ながら、'93年に伊MELLOW Recordsがリリースした
“Layerd”というCDを当時たまたま聴いたのです。
バンドによるとこれは'88年1月に発表されていたらしく、
てぇことはMELLOW盤CDは再発盤ってことになるのかしらね。
実にB級な内容はそれ程大きな記憶として残ることもなく、
しかしアルバム最後(6曲目)に収められた“Bloodbath”というインストゥルメンタルが
およそポンプロックと呼ばれる音楽のエッセンスを全て詰め込んだような(B級ですけど)
曲で、それだけは良く覚えています。

バンドは長い休止期を経て'12年に活動を再開したそうで、
その後ぽつぽつと単発で発表された楽曲(+α)を纏めたのが本作ということのようです。
うーん、まぁ、特筆するような部分は全く見当たりませんが、
それでも“Layerd”よりはまだ聴けると思います。
基本緩々な歌モノで…うん、これはしかし好事家以外の皆様には
丸っきりお薦めいたしません(苦笑)。

この系統については最初
Francis DunneryのIT BITESセルフカヴァー集第2弾(エレクトリック編)について
書こうと思っていたのですが、こんなの出されちゃったら
(僕のような泡沫者としては)そりゃあ断然こっちですわなぁ。



Of Fate and Glory / THE ROME PRO(G)JECT / 2016
rome progject ii.jpg

これも些か驚いた1枚で、
てっきり単発のプロジェクトだと思っていたら突如新作がリリースされました。
前作については'13年2月3日にエントリーしております。基本ベタ褒めです。
本作についてもおおよそ同じ印象です。
ちょっと手慣れちゃった感が表出しつつも、
なんのてらいもなく王道ど真ん中をいくシンフォニックロックは
聴いていて本当に気持ちがいい。



前作に引き続きのSteve Hackett、
新規参加のBilly Sherwood(個人的には別に…って感じですが)等
客演も相変わらず豪華です。
そして上掲映像はマーケティング的には100%正しいものの、
絵面としてはどうなんでしょう(笑)。

まぁなにしろTHIRD QUADRANTと違って、こちらは普通にお薦めできます。
うん、これはまぁ、間違いないでしょう。



てなトコでしょうか、とりあえず。

-あ、TORMEの“Back to Babylon”('85)に続くのは
TOKYO BLADEの初期3タイトルですって。
商品紹介には「英国盤LPを元にした紙ジャケット仕様」と書いてありますが、
1stのジャケットを再現するのはなかなか難しいと思われます。
その辺も注目しつつ、6月の発売を待つことにいたしましょう。

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巷間、どう評価されるのかが気になるところ [新譜]

Trustworks / THE SYN / 2016
Trustworks

Trustworks



今作はJonas Reingoldのプロデュース+バックの演奏はMOON SAFARIということで
アウトプットがみごとに「陽」の方向へ向いています。
前作“Big Sky”('09)の、シニカルかつ厭世的な雰囲気はすっかり後退していて
その辺はやっぱりFrancis Dunneryの影響力が大きかったのだろうと思います。
えぇ、勿論僕は前作の方が圧倒的に好きです。

本作において当たり前に多用されるMOON SAFARIお得意の能天気なコーラスは
Steve Nardelliの枯れた味わいを概ね殺してしまっていると思います。
個人的に“Big Sky”を尋常ではないくらい聴き込んだということもあり
この新譜を支配する多幸感(?)はなんか全然違う気がするのです。
例えば中盤5曲目の“Something that I Said”。
イントロ~前半はとてもSYNらしい、内省的なバラードなのですが
中盤以降物凄くゴージャスな産業ロックに変貌してしまいます。
切っ掛けは勿論例の、ファルセット混じりの爽やか重層コーラス。
それはさぁ、それは自分達のアルバムだけでやってりゃいいじゃないの…。
Steve Nardelliの皺枯れた歌声があのコーラスに埋もれて行く度に、
これは一体誰のアルバムなんだ!?と、そんな疑問が頭をよぎります。

2004年以降のTHE SYNはSteve Nardelliその人と完全にイコールであるべきで、
Chris SquireもFrancis Dunneryもそこはちゃんとわきまえていましたから
決して一線を超えてはこなかった。
しかし本作にはそういうコンセンサスがどうやら存在しないんだよね。
調子に乗ってはしゃいだのはJonas Reingoldか、それともMOON SAFARIの面々か?
まぁ、もうどっちでもいいけど。

そんな訳でこのアルバム、MOON SAFARIのファンはかなり楽しめると思います。
また、前作と今作を較べてどっちがプログレか?と問われれば
それは間違いなく今作でありましょう。
ただ、そういう人達が本作を聴いて感じるであろうほんのちょっとした違和感こそが
SYN=Steve Nardelli本来の魅力なのだろうと、僕はそんな風に考えます。

まぁこれ食い合わせが悪かったと、ひとことで言えばそういうことですな。



Steve Nardelliが望んでやったことでしょうし僕如きがとやかく言うのは、
それは全くの筋違いであると自覚はしておりますです、はい。
実際、詰まらないアルバムって訳ではないですから。
ただ僕は、やっぱりMOON SAFARIがあんまり好きじゃないんだな。
薄々なんとなく、そうじゃないかなぁと自分でも前から思っていたんですけどね。

-今日の作文は実に僕らしい捻くれ具合だなぁ(苦笑)。

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全部褒めてるつもりなのよ? [新譜]

前回エントリーはLAZULI単独で作文しましたが
先週末の買い物は他も概ね良いアルバムばかりでした。
これはダメだぁ…っていう大ハズレがない時は気分が良いです。



Do Nothing till You Hear from Me / THE MUTE GODS / 2016
Do Nothing Till You Hear from

Do Nothing Till You Hear from



これはねぇ、多分僕が現在のMARILLIONやSteven Wilsonを全然聴かないから
余計新鮮に聴こえるのだと思います。いかにも今様なイギリスのプログレって感じ。
メンツを見ればNick Beggs、Marco MinnemannにRoger Kingということで
出音には意外性もなんもないですよ、実際のところ。



それでもやっぱり、いいメロディをばんばん繰り出せるのは強いよな。

えーと、因みに。
デジパックとプラケースでは収録曲数に違いがあるようで、前者が2曲多いんですって。
amazonはデジパックが既に在庫切れだったのでリンクはプラケ版です。悪しからず。



Last / FREQUENCY DRIFT / 2016

frequency drift.jpg

冒頭、著しく迫力に欠けるドゥームメタルみたいなイントロが流れてきた時点で
ちょっとこれはアレかしらね?と思いましたが、
聴き進めるうちにこの出音の意図がなんとなく見え(聴こえ)てきます。
僕が割とあからさまに嫌う「プログレなのにベタなメタルのギターサウンド」が
どうやらこのバンドもイヤみたいで、
相当腐心して差別化を図ろうと努力している節が伺えます。
だったら安易なパワーコードをもうちょっと控えるとか
他にも方法はありそうに思いますが、基本姿勢の好感度は高いです。

結構な枚数を重ねているバンドのようですが(本作で6枚目?)、
失礼ながら寡聞にして存じ上げませんでした。

歌が英語だからってこともありましょうが、全然ドイツっぽくないバンドです。



ドゥーム、ゴシックと紙一重の、細~い隙間をこのまま縫い続けたら
そのうちどこか面白い処へ辿り着くんじゃないか?
という期待を抱かせるには充分、いや実に面白いバンドだと思います。



Odissea / RES GESTA / 2015

res gesta.jpg

うん、これはまた…見事なピロピロギターですねぇ(苦笑)。
しかし、些か古臭くていかにもイタリアンプログレ然とした楽曲に
この手のギターが乗っかるのはもしかしたらちょっとした新機軸かも知れません。
歪んだ音で工夫もなんもないコードカッティングをされると
正直かなりイラっときますが、そういう部分を除けば曲はとても良いです。

まぁこのギターもそれなりに考えているところがあって、
例えば極端なセッティングのリングモジュレーターで音程を急激に上げるという
あまり他では聞いたことのないような変な技を使っています。
これが結構面白い効果を上げていて、その辺はちょっと侮れないのです。



今般デビューアルバムのリリースに至るまでは随分時間を掛けている模様で
(上掲映像のアップなんて2年以上前だもんな)、
当然ながら各楽曲は充分に練られたものでりましょう。
次がいつになるのかは分かりませんが
アウトプットにどういう変化が起きるのか?について
ちょっと興味のあるバンドではあります。

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またもやフランス産ですが [新譜]

う~ん、今作も抜群にいいんだもん。こりゃ仕方ないよねぇ。

Nos ames saoules / LAZULI / 2016

lazuli.jpg

以前たまたま聴いた2ndアルバム“Amnesie”('04)は、
実はそんなに好きではありませんでした。
各インストゥルメントの間に妙な距離があるように感じられて、
なんだか随分遠慮がちなバンドだなぁ、と。
それぞれの技巧は一聴してすぐ分かるほど優れていますし楽曲も良く練られている。
然るにそれがワーッと表出してこないのは何故だ?
という疑問がどうしても先に立ってしまうのです。
抑制されたアンサンブルは良くいえばストイック、
しかし悪く言えば隙だらけでどうにも貧乏臭い。
もっと各演奏者がエゴイスティックにバチバチぶつかったら
凄く面白いアウトプットになりそうなのに…なんて、歯痒く聴いていました。

続く'07年の3枚目“En avant doute…”において
ギターの歪みが凶暴なロックを響かせ始めたのは僕にとって嬉しいことで、
なんだよやればできるじゃないか、と思いました。
しかしそれでもなお拭い去れない、内向的で線の細いどんより感は
これがこのバンドの持ち味なのかしら?まぁ、いかにもフランスっぽいよな、
と考えつつ、ある意味前作より一歩後退してしまったかのような暗さが
やっぱりいまいち好きになれませんでした。

“Reponse incongrue a l'ineluctable”('09)は3枚目の延長線上にあって
完成度をより高めたアルバムでした。
やっぱりこのバンドはこの路線で出来上がっていくのかなぁ、
まぁこれはこれでオリジナリティ溢れる良い音楽だしなぁ、
なんて思いましたけれども。
しかしこの時初めてLAZULIというバンドの出自に触れ、
その正体が明らかになると僕の印象は大きく変化します。
バンドメンバーの一員であるClaude Leonettiは
バイク事故によって左腕を負傷し、ギター演奏に困難を抱えました。
そこでClaude LeonettiはLeodeというオリジナル楽器を考案、作成したのだそうです。
チャップマンスティックに似たものであろうこのLeodeという楽器は
Claude Leonetti以外に演奏できる人がいないので、
うん、そりゃバンドアンサンブルにどう組み込んでいくかも手探りにならざるを得ないよな。

逆にその辺がこなれてくれば、
更にはClaude LeonettiのLeodeという楽器に対する習熟が進めば
このバンドの伸びしろはまだまだ大きいんじゃないか?
という確信めいた予感がここで生まれた訳です。

実際、次のアルバム“4603 battements”('11)では
Gederic ByarのギターとClaude LeonettiのLeodeが
張り合うようにテーマやソロを取る場面が目立ってきて、
そうなるとこういう地力のあるバンドって俄然面白いんですよね。
専任の鍵盤奏者が加わったことで火に油を注いだ感もあり、
実に外向きのベクトルが表出するというブレイクスルーを果たしています。
なにしろいい曲が一杯詰まったいいアルバムという感想が持てたのは大きかった。

そして'14年。
バンドは“Tant que l'herbe est grasse”という傑作を出して僕の度肝を抜きました。
これはねぇ、これは当代フレンチプログレを代表する1枚であると断言します。
なにしろ自分達のやっている音楽がロックであるということに自覚的で
自信に満ち溢れた演奏が素晴らしい。
密度の高いアウトプットは2ndアルバムの頃の頼りなさなんぞ微塵も感じさせず、
各インストゥルメントが競ってグイグイ前に出てくるのもやたらとカッコイイんだよね。



こりゃあ予想以上に、途轍もなく凄いバンドになっちゃったぞ。
-てな具合に、長い時間を掛けて徐々に入れ込み具合を増していった
人達の新譜がリリースされたとのことで、先週末慌てて買いに行ってきました。

楽曲や演奏を高いレベルで維持することについては最早余裕綽々、
更に加えて次のステップを模索し始めている感がアルバムの節々に滲み出ていて
まだこの先を目指すのか!?と聴き手に期待させる辺りが実にとんでもない。

とりあえず新譜から遡って“4603 battements”までの3枚は断然聴いておくべきかと。
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復帰の1枚は…やっぱりコレかなぁ [新譜]

いやぁ、なんと11か月振りです。
別に何かあった訳でもないんですけれど、とにかく作文するのが面倒臭かったのね。
あー、音盤を買う、ってことに執着がなくなって来たのは確かです。
聴くのは全然聴くんですが、アレもコレも買わないと!みたいな感じはすっかり…。

まぁ、ここも気が向いたらぼちぼちってことでひとつ。

さて、前回はナニを書いたんでしたっけ?…うわ、YES見に行くとか書いてんじゃん。
Chris Squireが、あの緑の格好悪いベースを弾く姿を見られたのは僥倖でありました。
まさか死んじゃうなんて思いもよらなかったもの。



SYNは先日、とても良いライブ盤が出ましたね。もっともそれにはChris Squireは不参加ですが。
って、今日はSYNのことを書きたかったのではなくてですね。



Meliora / GHOST / 2015


デビュー盤から欠かさずここに書いているバンドなので、半ば義務感に駆られて作文しました。
しかしいいきっかけになったので、うん、良かったと思います。

2ndアルバム“Infestissumam”のことを書いた時('13年4月22日エントリー)、
僕はこのバンドがメタル、ハードロックからどんどん離れているという印象を持ちました。
同年秋に出たEP('13年11月22日エントリー)もサイケ、ゴス寄りのカバーが目立ちましたしね。

-ところが。
本作に聴かれるサウンドはガッツガツのハードロックでありまして、びっくりしたなぁもぅ。
特にリズム隊の音がやたらと重い。
元々ここのベースは相当ガラの悪い歪みを繰り出していましたが、
今回はそれにドラムも乗っかってきた感じです。

プロデューサーの手腕によるところ大かしら?と思ってクレジットを見るとKlas Ahlundとあります。
だ、誰?
WIKI見たらバンドと同郷のスウェーデン人作曲家/プロデューサーで、
なんかMadonnaとかKeshaとかUsherなんて名前が書いてありますけど。
うーむ、相変わらず訳が分からんな、このバンドは。

結局、どうしてこんなにハードな音になったのかは全然謎ですが、
とにかくこれが凄く格好いいんだな。
実は曲自体のベクトルはそんなに変わっていなくて、いつものGHOSTらしい捻くれたポップ(?)
趣味全開なんだけど、アルバム全体を支配するこの「ロック感」こそが
本作の肝ではありますまいか。

それから、レコードを意識した曲順/アルバム構成が非常に上手いですね、この人達は。
A面を静かに締めてB面頭を爆発させるとか、
まぁ昔はどのバンドも当たり前にやっていたことですが
CDの時代が長く続いたことでそういう当たり前がなかなか難しいことになってしまったみたいで。
然るに本作は(僕はCDで聴いています)4曲目から7曲目辺りの中盤、
レコードで言うとA面からB面へ裏返す流れが非常に素晴らしい。

特にB面1曲目に当たる(CDでは6曲目)“Mummy Dust”は
本作における白眉であると思います。
メロディをほぼ排したボーカルはかなり挑発的でありますが、
アルバム中最もメタルしているこの曲で吠えるでも唸るでもなく、
囁くという手法で攻めてくるのがどうしようもなくこのバンドらしいところで(笑)。

まぁ、なんだ。今回もとても良いアルバムで、ほんとに。
僕は去年のサマーソニックは(当然)行っていないので生演奏未体験な訳ですが、
だって単独は難しいにしてもさすがにサマソニは違う気がしたので…。



バンドがアルバム全曲をアップしちゃってますが、さすがにそれを貼り付けるのはねぇ。
“Mummy Dust”は単曲であがっていなかったので
ベースのガラが悪過ぎるこの曲を貼っておきます。


物凄く久し振りの作文なのでなんか色々と上手くない気もしますが、まぁいいや。

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今年は彼岸とともに順調に秋が来た感じですね [新譜]

■WOLFの新譜を聴き解く

Devil Seed / WOLF / 2014
Devil Seed

Devil Seed



問題ナシ。今回も安心の高品質メタル。
…いや、でも、今までとはやっぱりちょっと違うかも知れません。
気持ちいいテンポでかっ飛ばす冒頭2曲(ド頭はインスト)が終わると
ミドルテンポのじっくりじんわりな楽曲が連発されるのはちょっと意外でした。

サウンドも前作までとは些か趣が変わっていて
Jens Bogrenの手によるエンジニアリングは各楽器の分離に拘った印象です。
この音はどっかで聴いた気がするんだけれども…
と思って一所懸命思い出してみましたところ、
あぁ、これはEZOの1stアルバムっぽいんだ!
という結論に至りました。

限定デジパック盤のみ収録のカバー(の1曲)がQ5の“Missing in Action”であったのが
大きなヒントとなりましたが、本作は全体的にアメリカンなメタルを標榜した節が伺えます。
だからといって別に能天気なヘアメタルになってしまった訳ではありませんが、
いかにも欧州的な暗さと湿度の高いサウンドから半歩距離を置いた感は確実に感じられます。

えっと、これ、もしかして問題作?
まぁ、基本的には前作の延長線上ということで違和感なく聴けると思いますが、
次辺りで聴き手の意表を突く変化があるやも知れませんな。

この人達の、古今東西のメタルを丸ごと飲み込んで自らの血肉とする欲求ってのは
ちょっと恐ろしいくらい着実な歩みを見せていて、ほんと、どこまで行っちゃうんでしょうね。

あ、それからアレ、いよいよSandbergのベースが欲しくなりましたよ、僕は。

※amazonのリンクは多分限定デジパック盤ではない(通常盤)と思われますのでご注意を。



■ちんぴらアメリカンの繰り出す焼け糞ロケンロール

No Mercy for Mayhem / MIDNIGHT / 2014
No Mercy for Mayhem

No Mercy for Mayhem

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Hells Headbangers
  • 発売日: 2014/08/19
  • メディア: CD


こちらも問題ナシ。今回も安心の低品質メタル(褒めているつもりです)。
リズムガイドのクリック?ナニそれ??
とでも言いたげな、崩壊寸前(実際一部は崩壊しているんですけれども)のドラム、
メロディなんてものは微塵もないボーカル、
そして怪しいチューニングで妙に煽情的な泣きを聴かせるギター。

紛う方なし、完璧なアメリカンちんぴらメタルと言えましょう。
しかし、このうらぶれ感満載のC級サウンドは
一体どういうバックグラウンドがあって出てくるのでしょう。
クリーブランドってのは中野区中央線沿線みたいなトコなんでしょうかね(笑)。

1曲You Tubeを貼っ付けたかったのですが、
僕の検索の仕方が悪いのかアルバム全曲版のリンクしか見つかりませんでした。
さすがに全部は気が退けるので止めておきます。

因みに本作は2枚組で、今まではレコードのみのリリースだったライブが付いています。
結構ちゃんとした演奏を聴かせるので逆に驚いてしまいました。
ギターのチューニングは完全におかしいですけれども(笑)。



■いつまで待っても国内盤が出そうにないから

Back to Front / PETER GABRIEL / 2014
Back to Front: Live in London [DVD] [Import]

Back to Front: Live in London [DVD] [Import]

  • 出版社/メーカー: Eagle Rock Ent
  • メディア: DVD


しかしこれのDVDはリージョン1なのだ!
うぅ、どうしてくれよう…素直にBlu-Rayにしときゃ良かったんですよね…。



中身に文句はありませんのよ。
名指しはいたしませんけれども、某社さん、なんでこれ国内リリースしないのデスか?
確かに売れ数は厳しいかも知れませんが、まぁそれでもTED NUGENTの新譜CDと同じか、
それよりは多く出るんじゃないかと思うのですけれども。



-えーと、今日は後枕(こんな言葉ありませんが)です。

我慢出来ずにX BOX ONEを買っちゃいまして、
ますますゲームばっかりな生活になってしまった今日この頃。
なんか、半ば機械のように繰り返しレースゲームとかを遊んでいますと、
IRON MAIDENの“Where Eagles Dare”やOPETHの“Deliverance”を
聴いている時の酩酊感にも似た感覚に陥るのが堪らんのです。

僕、もしかしたらちょっとした病気なのかも知れません。
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春雨じゃが、濡れるのはイヤじゃ [新譜]

■ご、御免なさい!

2月17日のエントリーで、4年前にリリースされた
BAND OF SPICEのアルバムについて記しました。
その時にKAYSERはあんまり…的な事を書いたら、
何故か直後に新譜が出ちゃいまして(苦笑)。

Read Your Enemy / KAYSER / 2014
Read Your Enemy

Read Your Enemy



これがさぁ…突貫一辺倒から脱していて
実に悪くないんですよね、困った事に(別に困るこたぁ無いんですが)。
他名義のバンド、プロジェクトとの差別化という点では
逆に難しくなって来たのも事実ですが、
少なくともこのアルバムについては
全面的に支持せざるを得ない出来です。
ふとした瞬間に物凄くSPIRITUAL BEGGARSっぽかったりするのは、
そりゃ反則だろうとブーたれつつ、やっぱり抗えないですよねぇ。

オルガンとローズピアノだけならまだしも、
メロトロン迄鳴り出しちゃうんだもんなぁ(笑)。


■不変にして普遍

MAGNUMの新譜も、とても良かったです。

Escape from the Shadow Garden / MAGNUM / 2014
Escape from the Shadow Garden

Escape from the Shadow Garden

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Steamhammer Us
  • 発売日: 2014/04/01
  • メディア: CD


悪く言えば金太郎飴的な、
いつもと変わらぬMAGNUM節ではありますが
常に一定以上の水準でアルバム1枚を通して聴かせる力量は
見事としか言いようがありませぬ。

ここ数年の多作振りからしても、
非常に充実したバンドの状態が伺えます。
オマケのDVDで見るBob Catleyは、見てくれだけなら
(失礼ながら)々のお爺ちゃんといった風情なのに
まぁその声の出てる事出てる事。

ちきしょー、ナマで見てぇー。


前回長かったし、今日はこれくらい軽くてもいいですよね。

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