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イタリアものを2枚 [新譜]

Journey Through Mine / SUBMARINE SILENCE / 2016
submarine silence.jpg

3枚目。前作からのインターバルで言えば
下手すりゃMOONGARDENよりも順調な創作ペースなのではないかと。
まぁもう、インストゥルメントについてはほぼ言うことはありません。
と て も 良 い としか。
…しかしですね。
今作の歌い手、この人が非常に珍なる味を出していて
それがちょっと面白いんですね。



お分かりいただけますかね?
場面によって声色と節回しが物凄くDave Lee Rothっぽいのよ、この人。
なので、なんかVAN HALENがプログレやってるみたいで
聴いていてちょっと混乱してしまうのです。
3曲目“Swirling Contour”のダブルボーカルとか、
コレわざとやってんじゃないのか?
と思うくらいDave Lee Rothそのまんまです。
しかしこの妙な感じ、実に嫌いではないぞ。

ただ、僕はSUBMARINE SILENCEについては
1枚目のセルフタイトル('02)がやっぱり一番好きかなぁ。
巷間では全編インストゥルメンタルであることが弱点とされているようですが、
いやぁ、あれはフルインストだったからこそ良かったと思うんですよ。

-えーと。
いずれにせよこの手を嗜好される方にとっては間違いのない1枚です。



Warm Spaced Blue / INGRANAGGI DELLA VALLE / 2016
ingranaggi della valle.jpg

'13年デビュー作に続く2枚目。
ここ最近聴いた中ではこれが抜群、圧倒的に良かったです。
基本は技巧に優れたジャズロックでありますが
静かなパートを支配する不穏さはまるでGOBLINのようでありますし、
パッと弾けた時の躍動感はやはりARTI & MESTIERI辺りを彷彿とさせます。
更にはPIERROT LUNAIREの前衛的な幻想性や、MUSEO張りに暴力的な重さもあって
さながら古今イタリアンプログレの
おいしい部分を全部混ぜちゃったような感じですかね。
しかもそれらが食い合わせの悪さを引き起こすことなく
スッキリと成立している辺り、こやつら実に、只者ではないぞ。



さすがに上掲映像のように一発録りをしたということはありますまいが、
ちゃんとスタジオで録音したであろうことが分かる空気感も嬉しいところです。
かように良い音響が演奏のダイナミクスを一段上に引き上げている点も
本作の素晴らしいところだと言えましょう。

そして、山本恭司以外の人がE-Bowを使って演奏しているのを見るのは、
もしかしたら僕は初めてかもしれない。
いやぁなんというか、随分渋いデバイスを使うもんだねぇ。

なにしろこういう演奏を聴かせてくれる若いバンドは素直に応援したくなります。
そしてあわよくば生演奏を見てみたいよな。
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そうかと思えば急に寒いわ! [新譜]

んー、この人達については新しいのが出たら
全部ここに書くってのがもはや義務のような気がしなくもなく。

Popestar / GHOST / 2016
Popestar

Popestar



グラミー受賞バンド(うへぇw)の5曲入りEP。
中身は新曲1曲とカバー4曲です。



↑新曲。
まぁ、いつもの感じで間違いないですね。
今まで何度も何度も書いていますが、
とにかくこのベースの歪みサウンドは超カッコイイわー。

-で。
注目のカバーですが、これまたバッチリやらかしてくれているので
ホントにもう、このバンドは。

まずはECHO & THE BUNNYMENの“Nocturnal Me”。
'84年の傑作アルバム“Ocean Rain”から。
所謂ポストパンク、ネオサイケを出発点としたバンドですが、
この“Ocean Rain”というアルバム(4枚目)については
豪華な生オケサウンドがバンバン繰り出されます。
当時、これとROOSTERZの“φ”ばかり聴いていた時期がありましたねぇ。

オリジナルの“Nocturnal Me”は儚気なマイナーメロディと控え目なスネア、
そしてサビで裏メロをとるクラリネットがなんとも侘しい曲なのですが…
ここでは(またもや)暴虐なリズムセクションによって
ゴリゴリのハードロックと化しております。
しかし上記したサビの裏メロをキーボードで忠実に再現する辺り、
やっぱりこの人達は良ーく分かってらっしゃる。

次の“I Believe”についてはほぼノーコメントです。
元曲を演奏したSIMIAN MOBILE DISCOについて、僕はなーんも知らないからです。
ざっくり調べてみたところかなり新しい人達のようで
2人組のテクノ、エレクトロユニットだそうです。
はー、そうスか。
日本においてもだいぶ人気があるみたいですね。

GHOST版はビートを排して丸裸のメロディを押し出した編曲が
肝ということになりましょうが、ごめん、僕には良く分からないので
やっぱり下手なことは書かずにおきます。
あ、曲自体は全然嫌いじゃないです。

次はなんと、EURYTHMICSの“Missionary Man”ときたもんで
オリジナルは'86年のアルバム“Revenge”から。
Dave Stewartの、隠しきれないブルース面が滲むこの曲を選ぶ目ざとさたるや!
こんなのハードロックにアレンジしたらイイに決まってるじゃん。
…いや、しかし普通はコレをやろうなんて思いつかないよなぁ。

当然ながら(?)僕はAnnie Lennoxの、あのソウルフルな歌が苦手で
EURYTHMICS自体あまり好きではなかったのですが
当時はまぁとにかく馬鹿みたいに売れたもんですから
MTVやらなんやらを通してどうしても耳に入ってきちゃうのです。
だからアルバムをちゃんと聴いいていなくても
シングルになったような曲は大抵知っているという訳で。

まぁ今改めて聴くとカッコイイですよね、色々な意味で。

と、ここまでの3曲全てが英国ミュージシャンのカバーであることに
なんらかの意図があるように感じるのは、さすがに僕の考え過ぎでしょうか?

そして本EPの最後に収録された“Bible”は母国枠ということで
IMPERIETというバンドの曲だそうです。勿論今回初めて聴きました。
前のEPにも地元ミュージシャンのカバーがあって('13年11月22日エントリー参照)、
これは恒例化するのかな?
GHOSTがSAMLA MAMMAS MANNAとか演ったりしたら
それはそれで相当面白そうですけどね。

“Bible”については早速オリジナルをYouTubeで探しました。
なんというか、普通のロックでした。
GHOST版もほぼノーアレンジで、確かに良い曲なのですが
正直あまりピンとこなかったです。
してみると「母国枠」という僕の適当な想像も
強ち間違ってはいないんじゃないかと思います。



えー、まとめますとですね。
全体を通して聴いて強く思ったのは、
我が国において(いや、我が国に限らなくてもいいや)
長きに渡って権威主義的にヘヴィメタルを聴いてきた人達は
このEPを一体どう評価するんだろう?
ということです。

AKTOR('15年9月3日エントリー)みたいな超泡沫なバンドであれば
サクッと無視しちゃえばいいんでしょうけれど
今現在のGHOSTを黙殺するのは、それはちょっと腰抜け過ぎるもんね。
エコバニなんかやりやがって、このクソが!
と思いっきり貶すならまだ全然良いんです。
ある意味権威主義が貫かれている訳ですから。
ただ、逆におもねるような真似をすれば、それは僕は思いっきり馬鹿にします。
今さらなーに言ってんだ、と。

あぁ、またこれ適当に翻訳されたら見事に誤解を生む作文だなぁ(苦笑)。

頭の固いメタルマニアが困惑してしまうようなことを
平然とやり続けるGHOSTというバンドが僕は大好きだ!!
って書いときゃ、まぁ大丈夫か。

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おっ、新譜でるんだねぇ×2 [新譜]

Strike Back / ANCILLOTTI / 2016


イタリアンメタルでAncillottiっつったら分かる人にはすぐ分かる、
そうです、Daniele“Bud”Ancillottiのバンドでございますよ。

'07年にSTRANA OFFICINAの復活作をリリースして以降、
翌'08年にBUD TRIBEを、そして'12年にはこのANCILLOTTIを立ち上げということで
まさに八面六臂のDaniele Ancillottiですが
各バンドのメンツに違いはあってもアウトプットにそれほどの差異はなく、
まぁこれ恐ろしいほど愚直なメタルを量産し続けております。

このバンドについてはベースが兄弟、ドラムは息子ということで
家内制手工業の様相を呈しておりますが(ギターが元WYVERNってのも渋いよな)



うん、こりゃあ文句のつけようもありませぬ。
このバタバタした感じとか、どうにも辛抱堪らんわー。
Daniele Ancillottiにハズレなし。
Daniele Ancillottiにハズレなし。
と、大事なことなので2回繰り返して書いておきます(笑)。

この人のミドルトーンは些か不安定なピッチも含めてとても魅力的だと思います。
臆面なく堂々と歌い上げるバラードがまた(どのバンドにおいても)凄くいいんだよね。
アルバムを構成する上でいちいちバラードを用意する頑固さも今どき却って新鮮で、
その辺りも含めて到着が楽しみな1枚です。



もう1枚。

IV:Beyond the Reef of Sanity / KAYSER / 2016
IV: Beyond the Reef of Sanity

IV: Beyond the Reef of Sanity

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Listenable Records
  • 発売日: 2016/10/14
  • メディア: CD


'14年4月4日エントリーで軽く触れた通り
前作が思いの外、とても良かったので今作にも期待せざるを得ないという。
…しかしSpice絡みのタイトルでリリース前にちゃんと気付いたのっていつ以来だろ?
アレ?こんなの出てたの!?って年単位で遅れるパターンばっかりだったから
なんだか非常に新鮮な気分(笑)。いやー、Spiceさんには申し訳ない。



半年前にアップされた映像ではありますが、
うん、今回も良さそうじゃないですか。

前作に引き続き仏LISTENABLE RECORDSからのリリースということで、
小さいながらも供給元が安定したのはいいことだと思います。



なんか、たったこれだけ書くのに凄く時間掛かってしまった…。

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結局、傑作なんですけどね [新譜]

今年は盆休みが長いので嬉しい僕。しかし冬休みは短いので悲しい僕。
休みの間はできる限りたくさん早朝散歩をしよう。
そしてその後レコ屋へ足を運ぶのだ。
…疲れて昼寝ばかりしてしまう未来がなんとなく見える気もするけど(笑)。



4つ前のエントリーに書いたのが予定よりも早く到着。やったね!

The Northern Sanctuary / WITHERSCAPE /2016


これを褒めるに当たって
それほど言葉数は尽くせないだろうと思っていたのです。
どうせ「傑作」以外大して書くこたぁないだろう、と。

“The New Tomorrow”EP('14)に聴かれた方向性が(3曲のカバーも含めて)
少しくNIGHTINGALEと接近し過ぎた感がありましたから
その反動はあるかも知れない、などと思ってはおりました。
YouTubeに先行して上がった2曲も大筋そうした予想を覆すものではなかったし。
実際アルバム中盤まではしたり顔でふむふむ頷きながら聴いていた僕です。

-しかし。
本作の真の凄さはアルバム終盤に凝縮されておりました。
Dan Swanoは僕の浅はかな予想を嘲笑うかのような手段で
本作を格別の1枚に仕上げてきたのです。
…まさか相方Ragnar Widerbergが独りで書いた曲を採用するなんて
僕は微塵も想像しませんでしたよ。
アルバム中のたった1曲(“God of Ruin”)ではありますが
Dan Swanoの書く曲とは明らかに性格の異なる、
しかしやっぱりみごとな捻くれっぷりで
WITHERSCAPEのレパートリーとして全く違和感がありません。
むむむ、この曲、凄く良いぞ。

慌ててRagnar Widerbergという人について調べ直してみると
去年こんなのを出してるそうで↓



なんだこれは(苦笑)。ソロ、弾かせてもらえてないし。
えーと、これは僕、わざわざ聴かなくてもいいよねぇ。

変なの(?)貼っちゃったから想像し難いかも知れませんが
“God of Ruin”というのは相当凝った構成の曲で
(しかし安易に「プログレ寄り」などと書きたくないのだ僕は)、
こりゃDan Swanoもうかうかしてられないんじゃないかしら?

続くタイトルトラックは14分弱の長尺曲。
めまぐるしいほどに緩急自在の展開は
冗長さなんぞ全く感じさせない白眉の名曲です。

そして聴き手の興奮をなだめるようなピアノオンリーの小曲“Vila i Fried”で
アルバムは幕を閉じますが、この昂揚感たるやそうそう簡単には醒めないよなぁ。

うーん…これはちょっととんでもない1枚ですよ。
なにしろ僕、昨日の晩はこれ繰り返しずーっと聴いちゃってほぼ寝てないもの。
後半怒涛の盛り上がりに至る前も捨て曲は一切ナシ。
各楽曲がそれぞれ明らかに違う表情を見せ(聴かせ)つつ、
しかしながらとっ散らかった印象は皆無。
これを要するに、WITHERSCAPEという名の下で演奏される音楽の
アイデンティティが完全に確立されているってことです。

だけどこれさぁ、どうせまた安易にOPETHとの類似とか、
そういうつまらない比較で語られちゃうんでしょうねぇ。
まぁ別にいいけどね。
ただ、そういうことを言っちゃう人達はOPETHの1st、2ndアルバムを
バンドと共同プロデュースしたのが誰だか知ってんのかしら?って話ですわ。
実際、Mikael AkerfeldtとDan Swanoの両方に対して凄く失礼だと思います。

えーと、なんで怒っているんだ僕は?
大変に僕好みの、物凄く素晴らしいアルバムが出たんだから
ガンガン聴きまくればいいだけじゃないか。

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やっぱちょっと書く [新譜]

うーん、なんというか、他に書きたいモノもないので
やっぱり少し触れておきましょうかねぇ。

Vampires / FRANCIS DUNNERY / 2016
Vampires

Vampires



IT BITESの曲を現在自ら率いるバンドで録り直した
(同じ趣旨のツアーもやっているそうです)2枚組。

巷間、もしかしたらちょっと厳しい評価の下るアルバムかも知れません。
There's a Whole New World Out There”('09-'11年10月12日エントリー)は
メロディの面影を残しつつ全てを解体→再構築した
大胆なアコースティックアレンジで(良くも悪くも)聴き手の度肝を抜きましたが、
今回は概ねオリジナルの楽曲構成に忠実なエレクトリック版で
しかもFrancis Dunneryが往時と変わらず完璧に歌いこなしちゃうもんだから
相対的に違いが余り感じられないという。
じゃIT BITESを聴いてりゃいいのか?
ってぇと、ちょっとそうは言い切れない部分もあってその辺が些か複雑なのですね。

まずはサウンド面。
Francis Dunneryはソロになって以降、一貫して過度なエコーを嫌う
(デッドなサウンドを好む)傾向が徐々に増していて
本作も聴感上はなかなかに生々しい感じです
(まぁこれは飽くまでパッと聴いた時の印象であって、
良く聴けば当然しっかりとエコー処理はされています)。
で、このサウンドをして「昔のゴージャス感に欠ける→貧乏臭い」という
印象を持つ人は一定数出てくるんだろうなぁ、と。
その実はかなり丁寧な、凝った音作りをしているのですけどね。
まぁなにしろ元との差異で一番分かりやすいのが「音響」であったというのは、
本作においてはあまり良い結果をもたらしていない気はします。

そしてアレンジ面。
これもじっくり聴けば結構元とは違うことに気付きます。
特にキーボードの、いかにもデジタルシンセ丸出しだった音色を
オケサウンドやアナログキーボードサウンドに置き換えたことで
例えば“The Old Man and The Angel”なんかは僕、
IT BITES版よりこっちの方が断然好きだもの。
物凄くうっすら聴こえるフルート音とかが堪らなくイイんだよね。
まぁこれしかし、そういう仕掛けがとても意地悪くカムフラージュされているので
やっぱりパッと聴いただけでは良く分からないのです。
ボーカルがIT BITES版のほぼ完コピ
(自分の曲の完コピっていうのも変な言い方ですが)なのは、
これは僕はFrancis Dunneryの性格の悪さだと思います(笑)。
ほら、どうせ同じに聴こえちゃうんだろw?
みたいな。
なんせ“Underneath Your Pillow”のイントロであの笑い声まで忠実に再現するもんな。

という訳で、上記した点を楽しめるか否か?で本作の評価は極端に割れると思います。
それから、Francis Dunneryが今これをやる意味をどう捉えるか?
というのも大きいでしょう。
僕は“Frankenstein Monster”('13-'13年11月27日エントリー)からの続きで
自らの音楽人生をお浚いしているのだと単純に解釈しています。
かなり楽しく聴けたし、うん、僕はこれ、とても良いアルバムだと思いますね。
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次の祝日まで70日(と、遠い…) [新譜]

GWは母を連れて会津東山温泉(若松市内に義理の実家がありますのよ)へ行きました…
とかいう話は特に面白いアレでもないのでサラッと飛ばします。



Diamond Head / DIAMOND HEAD / 2016


久々に心ときめく1枚でした。ズバリ、傑作であると断言しちゃうもんね。
“All Will Be Revealed”('05)も“What's in Your Head ?”('07)も
悪いアルバムではなかったけれど、今作のカッコ良さたるやその比ではありませんことよ。
Rasmus Bom Andersenという歌い手の節回しは
ふとした瞬間とてもSean Harrisっぽくて、
これは実に良い人を見つけてきたもんだなぁ。

しかしそれよりなにより、この新譜の肝は楽曲の充実度に尽きましょう。
Brian Tatlerが開き直ったのかなんなのか、かつてバンドが得意とした
少しく捻くれた展開と煮え切らなさが全開です。これがもう、素晴らしいことこの上なし。
なにしろ“Canterbury”('83)の次が本作でも良かったんじゃないか?
というくらいの地続き感です。
例えばMETALLICAがカヴァーする前から聴いていたような、
そんな古参のDIAMOND HEADファンの方が
このアルバムを聴いて感じるところは大きいんじゃないかと思います。
とにかくね、これぞオールドスクールの面目躍如って感じですよ。



Re:Genarator / THIRD QUADRANT / 2016
third quadrant.jpg

げげげ、THIRD QUADRANTの新譜!?
いわゆるポンプロック界隈ももう、大概なんでもアリ状態だよな。

僕は'82年のアルバム“Seeing Yourself as You Really Are”は未聴です。
リアルタイムではこんなバンドが存在したことを全く知りませんでした。
しかし経緯は全く謎ながら、'93年に伊MELLOW Recordsがリリースした
“Layerd”というCDを当時たまたま聴いたのです。
バンドによるとこれは'88年1月に発表されていたらしく、
てぇことはMELLOW盤CDは再発盤ってことになるのかしらね。
実にB級な内容はそれ程大きな記憶として残ることもなく、
しかしアルバム最後(6曲目)に収められた“Bloodbath”というインストゥルメンタルが
およそポンプロックと呼ばれる音楽のエッセンスを全て詰め込んだような(B級ですけど)
曲で、それだけは良く覚えています。

バンドは長い休止期を経て'12年に活動を再開したそうで、
その後ぽつぽつと単発で発表された楽曲(+α)を纏めたのが本作ということのようです。
うーん、まぁ、特筆するような部分は全く見当たりませんが、
それでも“Layerd”よりはまだ聴けると思います。
基本緩々な歌モノで…うん、これはしかし好事家以外の皆様には
丸っきりお薦めいたしません(苦笑)。

この系統については最初
Francis DunneryのIT BITESセルフカヴァー集第2弾(エレクトリック編)について
書こうと思っていたのですが、こんなの出されちゃったら
(僕のような泡沫者としては)そりゃあ断然こっちですわなぁ。



Of Fate and Glory / THE ROME PRO(G)JECT / 2016
rome progject ii.jpg

これも些か驚いた1枚で、
てっきり単発のプロジェクトだと思っていたら突如新作がリリースされました。
前作については'13年2月3日にエントリーしております。基本ベタ褒めです。
本作についてもおおよそ同じ印象です。
ちょっと手慣れちゃった感が表出しつつも、
なんのてらいもなく王道ど真ん中をいくシンフォニックロックは
聴いていて本当に気持ちがいい。



前作に引き続きのSteve Hackett、
新規参加のBilly Sherwood(個人的には別に…って感じですが)等
客演も相変わらず豪華です。
そして上掲映像はマーケティング的には100%正しいものの、
絵面としてはどうなんでしょう(笑)。

まぁなにしろTHIRD QUADRANTと違って、こちらは普通にお薦めできます。
うん、これはまぁ、間違いないでしょう。



てなトコでしょうか、とりあえず。

-あ、TORMEの“Back to Babylon”('85)に続くのは
TOKYO BLADEの初期3タイトルですって。
商品紹介には「英国盤LPを元にした紙ジャケット仕様」と書いてありますが、
1stのジャケットを再現するのはなかなか難しいと思われます。
その辺も注目しつつ、6月の発売を待つことにいたしましょう。

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巷間、どう評価されるのかが気になるところ [新譜]

Trustworks / THE SYN / 2016
Trustworks

Trustworks



今作はJonas Reingoldのプロデュース+バックの演奏はMOON SAFARIということで
アウトプットがみごとに「陽」の方向へ向いています。
前作“Big Sky”('09)の、シニカルかつ厭世的な雰囲気はすっかり後退していて
その辺はやっぱりFrancis Dunneryの影響力が大きかったのだろうと思います。
えぇ、勿論僕は前作の方が圧倒的に好きです。

本作において当たり前に多用されるMOON SAFARIお得意の能天気なコーラスは
Steve Nardelliの枯れた味わいを概ね殺してしまっていると思います。
個人的に“Big Sky”を尋常ではないくらい聴き込んだということもあり
この新譜を支配する多幸感(?)はなんか全然違う気がするのです。
例えば中盤5曲目の“Something that I Said”。
イントロ~前半はとてもSYNらしい、内省的なバラードなのですが
中盤以降物凄くゴージャスな産業ロックに変貌してしまいます。
切っ掛けは勿論例の、ファルセット混じりの爽やか重層コーラス。
それはさぁ、それは自分達のアルバムだけでやってりゃいいじゃないの…。
Steve Nardelliの皺枯れた歌声があのコーラスに埋もれて行く度に、
これは一体誰のアルバムなんだ!?と、そんな疑問が頭をよぎります。

2004年以降のTHE SYNはSteve Nardelliその人と完全にイコールであるべきで、
Chris SquireもFrancis Dunneryもそこはちゃんとわきまえていましたから
決して一線を超えてはこなかった。
しかし本作にはそういうコンセンサスがどうやら存在しないんだよね。
調子に乗ってはしゃいだのはJonas Reingoldか、それともMOON SAFARIの面々か?
まぁ、もうどっちでもいいけど。

そんな訳でこのアルバム、MOON SAFARIのファンはかなり楽しめると思います。
また、前作と今作を較べてどっちがプログレか?と問われれば
それは間違いなく今作でありましょう。
ただ、そういう人達が本作を聴いて感じるであろうほんのちょっとした違和感こそが
SYN=Steve Nardelli本来の魅力なのだろうと、僕はそんな風に考えます。

まぁこれ食い合わせが悪かったと、ひとことで言えばそういうことですな。



Steve Nardelliが望んでやったことでしょうし僕如きがとやかく言うのは、
それは全くの筋違いであると自覚はしておりますです、はい。
実際、詰まらないアルバムって訳ではないですから。
ただ僕は、やっぱりMOON SAFARIがあんまり好きじゃないんだな。
薄々なんとなく、そうじゃないかなぁと自分でも前から思っていたんですけどね。

-今日の作文は実に僕らしい捻くれ具合だなぁ(苦笑)。

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全部褒めてるつもりなのよ? [新譜]

前回エントリーはLAZULI単独で作文しましたが
先週末の買い物は他も概ね良いアルバムばかりでした。
これはダメだぁ…っていう大ハズレがない時は気分が良いです。



Do Nothing till You Hear from Me / THE MUTE GODS / 2016
Do Nothing Till You Hear from

Do Nothing Till You Hear from



これはねぇ、多分僕が現在のMARILLIONやSteven Wilsonを全然聴かないから
余計新鮮に聴こえるのだと思います。いかにも今様なイギリスのプログレって感じ。
メンツを見ればNick Beggs、Marco MinnemannにRoger Kingということで
出音には意外性もなんもないですよ、実際のところ。



それでもやっぱり、いいメロディをばんばん繰り出せるのは強いよな。

えーと、因みに。
デジパックとプラケースでは収録曲数に違いがあるようで、前者が2曲多いんですって。
amazonはデジパックが既に在庫切れだったのでリンクはプラケ版です。悪しからず。



Last / FREQUENCY DRIFT / 2016

frequency drift.jpg

冒頭、著しく迫力に欠けるドゥームメタルみたいなイントロが流れてきた時点で
ちょっとこれはアレかしらね?と思いましたが、
聴き進めるうちにこの出音の意図がなんとなく見え(聴こえ)てきます。
僕が割とあからさまに嫌う「プログレなのにベタなメタルのギターサウンド」が
どうやらこのバンドもイヤみたいで、
相当腐心して差別化を図ろうと努力している節が伺えます。
だったら安易なパワーコードをもうちょっと控えるとか
他にも方法はありそうに思いますが、基本姿勢の好感度は高いです。

結構な枚数を重ねているバンドのようですが(本作で6枚目?)、
失礼ながら寡聞にして存じ上げませんでした。

歌が英語だからってこともありましょうが、全然ドイツっぽくないバンドです。



ドゥーム、ゴシックと紙一重の、細~い隙間をこのまま縫い続けたら
そのうちどこか面白い処へ辿り着くんじゃないか?
という期待を抱かせるには充分、いや実に面白いバンドだと思います。



Odissea / RES GESTA / 2015

res gesta.jpg

うん、これはまた…見事なピロピロギターですねぇ(苦笑)。
しかし、些か古臭くていかにもイタリアンプログレ然とした楽曲に
この手のギターが乗っかるのはもしかしたらちょっとした新機軸かも知れません。
歪んだ音で工夫もなんもないコードカッティングをされると
正直かなりイラっときますが、そういう部分を除けば曲はとても良いです。

まぁこのギターもそれなりに考えているところがあって、
例えば極端なセッティングのリングモジュレーターで音程を急激に上げるという
あまり他では聞いたことのないような変な技を使っています。
これが結構面白い効果を上げていて、その辺はちょっと侮れないのです。



今般デビューアルバムのリリースに至るまでは随分時間を掛けている模様で
(上掲映像のアップなんて2年以上前だもんな)、
当然ながら各楽曲は充分に練られたものでりましょう。
次がいつになるのかは分かりませんが
アウトプットにどういう変化が起きるのか?について
ちょっと興味のあるバンドではあります。

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またもやフランス産ですが [新譜]

う~ん、今作も抜群にいいんだもん。こりゃ仕方ないよねぇ。

Nos ames saoules / LAZULI / 2016

lazuli.jpg

以前たまたま聴いた2ndアルバム“Amnesie”('04)は、
実はそんなに好きではありませんでした。
各インストゥルメントの間に妙な距離があるように感じられて、
なんだか随分遠慮がちなバンドだなぁ、と。
それぞれの技巧は一聴してすぐ分かるほど優れていますし楽曲も良く練られている。
然るにそれがワーッと表出してこないのは何故だ?
という疑問がどうしても先に立ってしまうのです。
抑制されたアンサンブルは良くいえばストイック、
しかし悪く言えば隙だらけでどうにも貧乏臭い。
もっと各演奏者がエゴイスティックにバチバチぶつかったら
凄く面白いアウトプットになりそうなのに…なんて、歯痒く聴いていました。

続く'07年の3枚目“En avant doute…”において
ギターの歪みが凶暴なロックを響かせ始めたのは僕にとって嬉しいことで、
なんだよやればできるじゃないか、と思いました。
しかしそれでもなお拭い去れない、内向的で線の細いどんより感は
これがこのバンドの持ち味なのかしら?まぁ、いかにもフランスっぽいよな、
と考えつつ、ある意味前作より一歩後退してしまったかのような暗さが
やっぱりいまいち好きになれませんでした。

“Reponse incongrue a l'ineluctable”('09)は3枚目の延長線上にあって
完成度をより高めたアルバムでした。
やっぱりこのバンドはこの路線で出来上がっていくのかなぁ、
まぁこれはこれでオリジナリティ溢れる良い音楽だしなぁ、
なんて思いましたけれども。
しかしこの時初めてLAZULIというバンドの出自に触れ、
その正体が明らかになると僕の印象は大きく変化します。
バンドメンバーの一員であるClaude Leonettiは
バイク事故によって左腕を負傷し、ギター演奏に困難を抱えました。
そこでClaude LeonettiはLeodeというオリジナル楽器を考案、作成したのだそうです。
チャップマンスティックに似たものであろうこのLeodeという楽器は
Claude Leonetti以外に演奏できる人がいないので、
うん、そりゃバンドアンサンブルにどう組み込んでいくかも手探りにならざるを得ないよな。

逆にその辺がこなれてくれば、
更にはClaude LeonettiのLeodeという楽器に対する習熟が進めば
このバンドの伸びしろはまだまだ大きいんじゃないか?
という確信めいた予感がここで生まれた訳です。

実際、次のアルバム“4603 battements”('11)では
Gederic ByarのギターとClaude LeonettiのLeodeが
張り合うようにテーマやソロを取る場面が目立ってきて、
そうなるとこういう地力のあるバンドって俄然面白いんですよね。
専任の鍵盤奏者が加わったことで火に油を注いだ感もあり、
実に外向きのベクトルが表出するというブレイクスルーを果たしています。
なにしろいい曲が一杯詰まったいいアルバムという感想が持てたのは大きかった。

そして'14年。
バンドは“Tant que l'herbe est grasse”という傑作を出して僕の度肝を抜きました。
これはねぇ、これは当代フレンチプログレを代表する1枚であると断言します。
なにしろ自分達のやっている音楽がロックであるということに自覚的で
自信に満ち溢れた演奏が素晴らしい。
密度の高いアウトプットは2ndアルバムの頃の頼りなさなんぞ微塵も感じさせず、
各インストゥルメントが競ってグイグイ前に出てくるのもやたらとカッコイイんだよね。



こりゃあ予想以上に、途轍もなく凄いバンドになっちゃったぞ。
-てな具合に、長い時間を掛けて徐々に入れ込み具合を増していった
人達の新譜がリリースされたとのことで、先週末慌てて買いに行ってきました。

楽曲や演奏を高いレベルで維持することについては最早余裕綽々、
更に加えて次のステップを模索し始めている感がアルバムの節々に滲み出ていて
まだこの先を目指すのか!?と聴き手に期待させる辺りが実にとんでもない。

とりあえず新譜から遡って“4603 battements”までの3枚は断然聴いておくべきかと。
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復帰の1枚は…やっぱりコレかなぁ [新譜]

いやぁ、なんと11か月振りです。
別に何かあった訳でもないんですけれど、とにかく作文するのが面倒臭かったのね。
あー、音盤を買う、ってことに執着がなくなって来たのは確かです。
聴くのは全然聴くんですが、アレもコレも買わないと!みたいな感じはすっかり…。

まぁ、ここも気が向いたらぼちぼちってことでひとつ。

さて、前回はナニを書いたんでしたっけ?…うわ、YES見に行くとか書いてんじゃん。
Chris Squireが、あの緑の格好悪いベースを弾く姿を見られたのは僥倖でありました。
まさか死んじゃうなんて思いもよらなかったもの。



SYNは先日、とても良いライブ盤が出ましたね。もっともそれにはChris Squireは不参加ですが。
って、今日はSYNのことを書きたかったのではなくてですね。



Meliora / GHOST / 2015


デビュー盤から欠かさずここに書いているバンドなので、半ば義務感に駆られて作文しました。
しかしいいきっかけになったので、うん、良かったと思います。

2ndアルバム“Infestissumam”のことを書いた時('13年4月22日エントリー)、
僕はこのバンドがメタル、ハードロックからどんどん離れているという印象を持ちました。
同年秋に出たEP('13年11月22日エントリー)もサイケ、ゴス寄りのカバーが目立ちましたしね。

-ところが。
本作に聴かれるサウンドはガッツガツのハードロックでありまして、びっくりしたなぁもぅ。
特にリズム隊の音がやたらと重い。
元々ここのベースは相当ガラの悪い歪みを繰り出していましたが、
今回はそれにドラムも乗っかってきた感じです。

プロデューサーの手腕によるところ大かしら?と思ってクレジットを見るとKlas Ahlundとあります。
だ、誰?
WIKI見たらバンドと同郷のスウェーデン人作曲家/プロデューサーで、
なんかMadonnaとかKeshaとかUsherなんて名前が書いてありますけど。
うーむ、相変わらず訳が分からんな、このバンドは。

結局、どうしてこんなにハードな音になったのかは全然謎ですが、
とにかくこれが凄く格好いいんだな。
実は曲自体のベクトルはそんなに変わっていなくて、いつものGHOSTらしい捻くれたポップ(?)
趣味全開なんだけど、アルバム全体を支配するこの「ロック感」こそが
本作の肝ではありますまいか。

それから、レコードを意識した曲順/アルバム構成が非常に上手いですね、この人達は。
A面を静かに締めてB面頭を爆発させるとか、
まぁ昔はどのバンドも当たり前にやっていたことですが
CDの時代が長く続いたことでそういう当たり前がなかなか難しいことになってしまったみたいで。
然るに本作は(僕はCDで聴いています)4曲目から7曲目辺りの中盤、
レコードで言うとA面からB面へ裏返す流れが非常に素晴らしい。

特にB面1曲目に当たる(CDでは6曲目)“Mummy Dust”は
本作における白眉であると思います。
メロディをほぼ排したボーカルはかなり挑発的でありますが、
アルバム中最もメタルしているこの曲で吠えるでも唸るでもなく、
囁くという手法で攻めてくるのがどうしようもなくこのバンドらしいところで(笑)。

まぁ、なんだ。今回もとても良いアルバムで、ほんとに。
僕は去年のサマーソニックは(当然)行っていないので生演奏未体験な訳ですが、
だって単独は難しいにしてもさすがにサマソニは違う気がしたので…。



バンドがアルバム全曲をアップしちゃってますが、さすがにそれを貼り付けるのはねぇ。
“Mummy Dust”は単曲であがっていなかったので
ベースのガラが悪過ぎるこの曲を貼っておきます。


物凄く久し振りの作文なのでなんか色々と上手くない気もしますが、まぁいいや。

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