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これはナシ!とは言えないなぁ… [新譜]

普段はこのブログの管理ページなんてそんなに細かく気にしていないのですが
ここのところSo-netから機能制限(サービス終了)のお知らせが続いており、
まぁ確かに今さらガラケーからログインもしなけりゃ
トラックバック機能も使ったことないので何も困らんのですけどね。
しかしもしかしたら近々ブログサービスそのものが終わっちゃうんじゃないかと
ちょっとビクついている僕であります。



Necromandus / NECROMANDUS / 2017
Necromandus

Necromandus



夏休み前のある日、ネットをつらつら眺めておりますと…
おいおいおいおい!!
NECROMANDUS('13年11月12日エントリー参照)の新譜って
そりゃあ一体どういうことデスか!?
困惑しつつもとりあえず即ポチ。
そして荷物の到着を待ちつつ調べてみると事の起こりは2015年でした。
John Marcangeloという鍵盤奏者が'75年にBarry Dunneryと録音した素材を
発掘したんだそうです。それを整理・修復する過程で
バンドのオリジナルドラマーであるFrank Hallが作業に加わり、
更には各パートを埋めるためのメンバーが順次揃っていったと。
で、試しに新曲を書いて演奏してみたらそれも良かったので
じゃあもう全部を総じてNECROMANDUSってことにちゃってもイイんじゃん?
…と、どうやらそういうことみたいです。

んー、いやしかしそれってどうなんだろう?
と僕みたいな輩が嫌味を垂れることを見越していたのかいないのか、
一連の作業は全てカンブリア(バンドの地元)で行われており
加えてボーカルのJohn BranchはオリジナルシンガーBill Branchの息子だそうで
NECROMANDUSを名乗る妥当性はかなり高いように思われます。
僕はちょっと悔しい(笑)。
まぁそれよりなにより届いたCDを聴くと音楽そのものが面白いので、
本日のタイトルを呟いた僕なのです。

アルバム冒頭はオリジナルNECROMANDUSの曲、“Don't Look Down Frank”
(“Night Jar”の改題…とは言えFrancis Dunneryも“Don't …”を
 題として使っていたし、こっちの方が元題なのかも知れません)。
ほぼ原曲に忠実なセルフ(?)カバーといった感じですが、
新ギタリストのDean Newtonが爆発的なソロを披露しています。

で、このDean Newtonのギターが
新しいNECROMANDUSの肝であることはほぼ間違いないんじゃないかと。
Barry Dunneryのトラックを流用しているところではそれにキッチリ合わせつつ
トータルでは独自のトーンをしっかり主張しているのが素晴らしい。
ちょっと弾き過ぎじゃね?と思うところもなくはないけれど
才気が迸ってしまったということで納得できる範囲でありましょう。

そして1曲にあらゆるアイディアを詰め込んで
なんとも不思議な個性を放ったオリジナルバンドの楽曲に比して
こちらは曲毎のベクトルが概ねハッキリしており、
その点が差異として挙げられると思います。



↑ なのでこういうベタな曲も入っています。
これだけ聴くとただの古臭いハードロックですが
もっと偏屈なジャズロックもあるしスペーシーなサイケ調もあるのです。
これをしてアルバムの方向性がやや散漫だと感じる向きもあろうと思います。
僕個人としてはFrancis Dunneryの“Frankenstein Monster”
('13-同年11月27日エントリー)を経て本作を聴くという経緯において
両者のアプローチ方法の違いに対する興味深さが勝ってしまい
この点についてはあまり気になりませんでした。
あー、うん、そうだなぁ、
Francis Dunneryがこれを聴いたらどういう感想を持つのかなぁ?

と、斯様気になることは尽きません。
こういう色々考えの廻っちゃうヤツが僕の大好物であることは最早論を俟たず、
本作はお気に入りの1枚として今後長く聴かれることになるでしょう。

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今日も短め [新譜]

前回茂木由多加からの流れで佐藤ミツルについて…と思っていたのですが
なんだか全然上手く書けませんでした。7月はあまりプログレ方面に触れておらず
ちょっとナニな気がしておりましたところ最後の最後に面白いのが届きました。

Orion / ULTRANOVA / 2017
uno17.jpg


ブラジルの4人組。全曲インストゥルメンタル。
技巧に富んだ派手さはあまり感じられず、
各楽曲の展開もスピード感に乏しくじわじわと攻めてくるスタイル
ですから煌びやかなラテンフュージョンっぽいアレを期待すると
些か肩透かしですが
どの曲も概ね主旋律が叙情的で分かり易いのがとても良いと思いました。
いや、これは思ったよりも全然ロック寄り(非メタル)で、
かなり僕好みの1枚ですぞ。



前列3人のパーカッションはバンドのメンバーではありません。
TRIO MANARIという、南米ルーツミュージックを演奏する人達だそうです。
この曲はアルバムにも収録されていますがバンドの4人のみによる録音なので
映像の演奏とはちょっと印象が違いますね。
それでもバンドの演奏技巧が現在どういうレベルにあって
それぞれがどんなサウンドを好んでいるかの参考にはなると思います。
なにしろ今どきSGでプログレをやろうって心意気は素晴らしいと思うのね、僕は。

本作収録曲の一部は'13年にデジタルでリリースされており
今般アルバムデビューまでの道のりは結構長かったみたいです。
CDは地元のレーベルRock Symphonyと仏MUSEAの共同リリースですが
なんであれ盤になったのは良いことです。

僕は基本的にこういうスペーシー(死語)なサウンドに弱く、
よってこのバンドについては全面的な支持を表明するものであります。
殊にアルバム表題曲は13分半の尺を聴かせる力作で
演歌の如く情の深いメロディが印象的な1曲です。
なんでそっちの映像を貼らないのか?という話もありますが
そりゃ僕の性格が悪いからに決まっとるわね(笑)。

まぁこの先楽しみなバンドであることに間違いはなく。



話はガラッと変わりますがSACRED REICHの“Ignorance”('87)
30周年記念盤なるものが出るらしく、え、もう出てるの?
…んー、良く分かんなくてイライラするわー。
とりあえずamazonでポチりましたが
出荷に要する期間が1~4か月というアバウトさ(苦笑)。
どうもこれはMETALBLADEの欧州(ドイツ)ブランチによる企画らしく、
恐らく弾数は少ないのでしょうねぇ。
いや、しかしそれにしても本国はナニやってんだ!って話ですわな。
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待望の1枚、漸く到着 [新譜]

たったた、大変です。僕は狼狽しています。

The Sorrows that Refuse to Drown / JESTERS OF DESTINY / 2017


今を遡ること7年と少し。このブログを始めて最初に書いたのは
JESTERS OF DESTINYの“Fun at the Funeral”
('86…'10年5月5日のエントリーには'87と書いていますが
どうやら間違いだったようで、ここに訂正いたします)についてでありました。
恐らく我が国でこの再発CDを持っている人は極少数だろうということで、
しかし僕の大好きなバンドでありますから
ここに書かれるエントリーのベクトルを示すのに
適しているだろうと思ったのです。

そのJESTERS OF DESTINYが新譜をリリースしたと?
えぇ、そんなまさか…と訝りつつ調べてみたら
“Fun at the Funeral”CDを再発したフィンランドのEktro Recordsから
本当に出ているじゃあありませんか。

なななな、なんてこった!
と、震える左手で即ポチし、モノの到着を待つこと暫し。



これは紛うかたなきJESTERS OF DESTINYそのものです。
はい、間違いありません。実に31年振りの2ndアルバムということになります。
Ray Violetの書く曲は相変わらず長閑かつ不穏で
訳の分からないジャンルの跨ぎ方を平然とやってのけるし、
ついでにギターサウンドは常時発振寸前で
油断するとすぐガピー!とか鳴りだすので注意が必要です(笑)。
Bruce Duffの朗々たる(やや調子っ外れの)歌声も往時に退けをとりません。
一言でまとめれば、これは非常に素晴らしいアルバムであると。

しかしこのバンドの新しいアルバムを聴ける日が来るとは
予想だにしていなかったので、なんか素直に喜んでいいのかどうか
戸惑いっ放しの僕であります。
…うーむ、それにつけてもこの正体不明感たるや。
結局この人達は最初の音源リリースが
“Metal Massacre V”('84-'16年7月20日エントリー参照)であったのが
大いなる間違いだったのだと、今更ながらに思ったりします。

本作にLennon / Onoの“Two Minutes Silence”のカバーを収録
(CDのみ、レコードには未収録ってのが妙に面白いよね)
したことについては些か蛇足気味かなぁという感じもしますが、
これは“Ray's Theme II”でアルバムを締める前奏曲として必要だったのだと
好意的に解釈しておきます。
“Ray's Theme II”は前作の終曲“Ray's Theme”の、完全にイカれきった版で、
これを5分近く流すのはちょっと尋常じゃないよなぁ。

実に、極々一部の好事家のみが狂喜する超泡沫な1枚ですが
これが普通に売れてしまう世の中だったりしたら
それはそれで色々おかしい気もしますから、
この世界ってのはまだ結構正常なのかも知れませんねぇ。

-あ、勿論僕は暫くの間本作ばっかり聴きまくることになります。



先日書いたJUNKYARDの2nd“Sixes, Sevens & Nines”('91)が
'13年に再発されておりました。ううう、全然知らなんだ。
なんかボーナストラックがたくさん追加されていたので慌てて注文しました。
これも届いておりまして、なんか僕ってばここ数日アメリカものばかり
聴いているなぁ。

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五十肩、いと辛し [新譜]

Clock Unwound / GENTLE KNIFE / 2017
gncu.jpg


こーれは大変に素ー晴らしー!
ノルウェーの11人組(多いなw)が放つ2枚目はアルバム全編のどこを切り取っても
これぞプログレ、と聴き手を感嘆せしめる完成度です。
パッと見メンバーの年齢には相当幅があるようで、
ちょっと調べてみたら上は63歳から下は25歳ですって。
いやいやいや、全然良いことだと思います。
世代を跨いで音楽の価値観を共有し
なお且つアウトプット出来ているというのは実に幸せなことです。

で、そうした大所帯が渾然一体となって繰り出すアンサンブル
整合感に満ち満ちた隙のないもので、
バンド全員でワッと盛り上げる場面においても決してガチャガチャしないのは
編曲が良く練られていることの証左でありましょう。
概ね不穏で幻惑的な雰囲気が支配する楽曲は緊張と弛緩を自在に往来し、
聴き手の情感を揺さぶり続けます。



どれもこれも良い曲ばかりで、アルバム6曲トータル約55分を一気に聴かせます。
全般に漲る昂揚感は些か常軌を逸してさえいますが、
これも演奏者達の並々ならぬ熱意の発露かと思われます。

そして出音はややオールドスタイル寄り。これは意図的なものでしょう。
例えばアルバム終曲の後半でギタリストが聴かせた
(恐らくは北欧ブラックメタル由来の)トレモロサウンド
かなり大人しく上品な仕上がりですが、
結果としてちょっと面白いアウトプットになっているのが興味深いところです。
この手で僕が割と問題視するギターのメタル成分はほぼ皆無と言って良く、
その点においても個人的評価は高いです。

まぁなにしろ、こういうのを聴くにつけやっぱりプログレっていいよねぇ。
今年前半のベストはTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAで決まりだと思っていたところ
俄然本作が喰い込んで来ました。どっちが一番かは決めませんけれども。



House of the Mind / COMEDY OF ERRORS / 2017
House of the Mind

House of the Mind



'11年に活動を再開して以降きっちり2年毎にアルバムの枚数を重ねての4作目。
トータルでは(フルアルバムとしては)5枚目ってことになるんですかね。
'90年リリースの1stアルバムは僕、見たことすらないですけれど。

なんか前作についてちょっと書いたような気がしたのですが
'15年12月1日のなげやりなエントリーにリンクを貼っただけでバンド名すら書いておらず、
こういう不親切さはあんまり良くないなぁと少しく反省した次第です。

で、本作も前作からの流れにほぼ沿った安心のポンプロックであります…が!
なんかねぇ、アルバム本編の最後を飾る“Song of Wandering Jacomus”って長尺曲が
VANGELISみたいなオープニングからMOON SAFARIっぽいコーラスを経て
THE ENID張りのオーケストレーションになだれ込むという…
なんかちょっと何を書いているのか自分でも訳が分からなくなってきますが(苦笑)。
これがねぇ、これが意外とイケてるんだな。
結果としてちゃんとこの人達なりの個性として昇華されているのがなにより立派で、
この曲はバンドのエポックとなりうる1曲であると、僕はそう思いました。





今月はプログレ新譜に良いアルバム多し。善き哉。

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まぁホレ、いつもの妄想評でございますよ [新譜]

1943年生まれ、ってことは今年74歳ですか。
…凄いな。
そんな年齢になってもまだ世の中に対して怒ることがあるんですね。
この人の場合、'77年にステージから客に向かって唾を吐いて以降
基本的にずーっとナニかに対して怒っているもんな。
大体怒るのって物凄くエネルギーを消費するじゃないですか。
ですから40年もの間怒り続けるってのは
物凄く疲れちゃうんじゃないかと思うのですが、なんというか
この人の胆力は底なしなのかも知れんと、
そんな畏敬の念を抱かずにはおれません。

Is This the Life We Really Want ? / ROGER WATERS / 2017


バンドと袂を別って以降、Roger Watersの曲作りってのは
物凄い葛藤にまみれた作業だったのではないかと想像します。
'80年代半ばまでPINK FLOYDの(平坦な)歌メロを担った自負は大きく、
当然Dave Gilmour的な楽曲からは絶対に距離を置きたい。
とは言っても2人の音楽的な根っ子は相当に近く、
実際そんなに大きな差異は産み出せない…。
元々そんなに多彩なメロディを持っている人ではないしね。
方や暖簾を守って
アリーナバンドとしての役割を全うするPINK FLOYDを横目に
この人はいよいよその偏屈さを増し、
重箱の隅を突くような細かい拘りでもって曲を書いていたのだと思うと
なんだかちょっと鬼気迫るものを感じてしまう僕です。

これまでのソロアルバム3作においては
とにかくDave Gilmourより凄いギタリストに弾かせるんじゃ!
という怨念(?)からEric Clapton、Andy Fairweather Low、
そしてJeff Beckがそれぞれのアルバムに起用されました。
まぁねぇ、気持ちは分からんでもありません。
3人とも記名性の高い演奏家であり、
また自分がRoger Watersのソロ作に呼ばれた意味を
ちゃんと理解していたであろうことが伺えます。
アルバムのベクトル(と、セールスポイント)に寄与する部分は大きく、
各タイトルの個性とニアリーイコールであったというのは…
まぁそれはちょっと言い過ぎかも知れませんが。

然るに、本作で取り沙汰された名前はNigel Godrich。
RADIOHEADのプロデューサーって言われても、正直僕は良く分かりません。
なんか結構小うるさいタイプの人みたいで、
どんな相手でも思ったことは言うよ?的な。
で、このNigel GodrichがRoger Watersに言ったんでしょうねぇ。
もう、いい加減意地張るのやめなよ、って。
お前の作るアルバムがPINK FLOYDに似ていても誰も困らないし、
そもそもそんなに遠く離れた所へ辿り着けやしないのは自分でも分かっている筈だ、と。

これを要するに「無駄な差別化の排除」ですね。
Roger Watersにとって、これはある意味物凄い福音であったと思われます。



結果“The Endless River”('14)よりも
よっぽどPINK FLOYDっぽいアルバムが出来あがっちゃった訳で(笑)、
僕はこれ、開き直りの極致がもたらした小さな勝利だと思います。
と同時に、相変わらず思わせぶりで気難しくて
とにかく面倒臭いRoger Watersが全編で最前面に出ている点で
最もソロアルバムらしいソロアルバムであるとも言えましょう。

これはねぇ、これは単純にアリだよ。

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間違いないとか、そういう生易しいレベルの話ではありませんでした [新譜]

Amber Galactic / THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA / 2017
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多分こっちのジャケットがデジパック版ってことかと
(絵違いのものは通常のプラケ版だと思われます)。
デジパックの方が1曲多く収録されているらしいです。

3枚目にしてとんでもないのを作っちゃいましたね。
もはやハードロックですらない曲が当然の如く繰り出されます。
6曲目の“Domino”辺りはその典型で、'70年代後半の
ヨーロピアンディスコの発掘曲だって言われてもそんなに違和感ないもの。
Sharlee D'Angeloのベースが実に巧くて雰囲気抜群。
こういう演奏も出来るんだなぁ。やっぱり凄いやこの人は。



また、“Domino”ほど露骨ではないにせよ



こんな曲が当たり前のようにバンバン出てきます。
これを要するに、楽曲をより充実させるため
ジャンルの壁を今一歩踏み越えたのだと、僕はそう解釈しました。
英断だと思います。とにかく本作は全曲が素晴らしい。
どの曲もサビメロが練りに練られていて、アレンジも非常に凝っていますから
どこを切ってもクラシックロックの一番おいしいところが味わえる。
デビュー作からじわじわここまで寄せてきたバンドの努力、胆力たるや。
次作にはベッタベタのバラードが収録されることを強く望む僕です。

そしてバンドメンバーの由縁からではありましょうけれど、
Nuclear Blast Recordsが本作を猛プッシュしているのは大変頼もしく、
実際ヨーロッパでは結構売れるんだろうな。
'17年上半期、新譜のベストはほぼこれで決まりじゃないですかねぇ。
文句ナシ、呆れるほどの完成度を誇る白眉の大傑作。



一刻も早く書いておきたくて急遽エントリーしたので今日はこれだけです。
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ガチガチとフニャフニャ [新譜]

案の定、AVATARIUMには飽きちゃったらしい(?)Leif Edling。
バンド自体は存続する意向のため(そろそろ新譜が出るんじゃなかったっけ)
円満に離脱した後、去年後半辺りから新しく始めたのが

Doomsday Kingdom / DOOMSDAY KINGDOM / 2017


まぁ言うてもギターはMarcus Jidellですし、
アウトプットの地続き感はありありです。



勿論このバンド(?)最大の目玉はNiklas Stalvindのボーカルであります。
誰が何と言おうとこの点は譲りませぬ。
いやー、まさかCANDLEMASSとWOLFが合体するとは夢にも思わなんだよなぁ。
これは僕にとってハンバーグとカレーライスが一緒の食卓に並んだようなもので
(例えが子供で申し訳ありませんw)、こんなもん飛びつくに決まってるわいな。

AVATARIUMに比してはスパルタンなメタル感で大きく勝り、
サイケデリックな夢想感にはやや欠けるといった趣。
それ程にNiklas Stalvindの歌声が凶暴であるということですな。
数多あるLeif Edling関連作ですが
こういうスタイルの歌い手を擁したのはこれが初めてで、
とにかく有無をも言わさぬカッコ良さでありますことよ。
因みにサイケデリックな夢想感についてはこれを補うために
Carl Westholmを呼んできて鄙びたインストゥルメンタルを録音しております。
まぁこれもサイケというよりはユーロプログレって感じですが。

ーしかしですね。
いずれにせよ所謂ドゥームメタルの範疇を大きく逸脱する音ではありませんから
我が国での評価が限定的な範囲にとどまることは想像に難くなく、
なんでこの手のヤツって日本で人気ないんでしょうね。
ほんと、勿体ないよね。



-脈絡なくもう1枚。
概ねの印象はポストロック的なアレなので
DOOMSDAY KINGDOMと並べるのはナシかなぁ、と躊躇もしたのですが
同じ北欧(こちらはフィンランド)だし、まあイイかと(笑)。

Ruination / KAIRON; IRSE! / 2017
Ruination (Digipack)

Ruination (Digipack)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Svartekunst
  • 発売日: 2017/02/03
  • メディア: CD


これは2枚目とのことで、毎度寡聞にして存じ上げませんでした。
フォーリズム(バンドも4人組)を基本としつつ
バイオリン(ベース+ボーカルの兼務)や
客演のサックス(+クラリネット)を駆使して
長尺曲を千変万化させる腕前は実に確かなものです。
殊に軽重のコントラストで楽曲を特徴づけるのが得意なようです。



上掲はアルバム中最も平坦且つ抒情味に富んだ曲で、
しかもポストロック成分が薄いですから
本作を表すのに不適当なチョイスであることは間違いないでしょう。
でもさぁ、これ凄くいい曲なんだもん。一応アルバムタイトル曲だしね。
こういう曲をやってもシューゲイザーっぽく聴こえないのは
結構面白い個性だと思うのですが、いや、やっぱり気のせいかもしれません。

うーん、なかなかに評価軸の定めにくいバンドです。
聴き手の好悪も分かれるタイプですよね、こういうのって。
この正体不明感を楽しめるなら凄くハマると思います。

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最近のおやつはもっぱら芋けんぴ [新譜]

孤独のグルメ(たま~にしか見ない)新シーズンの制作発表で
松重豊が喋っておりましたが、この人は受け答えが面白いですね。
いちいち気が利いている。
以前何かのTV番組で福岡の出身であること、
いわゆる「めんたいロック」の洗礼を受けたが
自分は楽器が弾けないのでミュージシャンになれないと落胆していたところ
石井聰亙(なんか暫く前に改名したらしいですね)の映画に触れ、
役者という職業にもロックは出来るのだと思ってその道を目指したと話しておりました。
なる程合点のいくエピソードです。

僕が松重豊という役者に注目したのは2004年。
こちらも今をときめく高橋一生主演、清水崇と豊島圭介の企画による
TV東京の深夜ドラマ「怪奇大家族」への客演でありました。
このドラマはねぇ、機会があれば一度みておくべきだと思います。
だって、まだ20代半ばの高橋一生がブリーフ一丁で
深夜郊外の住宅街を徘徊したりするんですよ(笑)。
脇がまた良くて、モロ師岡に室井滋、藤村俊二(R.I.P.)に石井トミコだもの。
こんなの、面白いに決まっているじゃないですか。

松重が出演したのは第8怪「実録 ! 仁義の冥土」(監督は豊島圭介)。
スナック「まあ冥土」のマスターにして
無縁仏(死体)ヤクザの「メメント森」を演じました。
これがもうとにかく非常にくだらないお話でありまして、
それなのに役者が皆本気で演るもんだから見ている方はどんどん感情移入してしまう。
なんかね、見終わった後悔しい気分になるんですよ。
畜生、乗せられちゃったよ!って。
それ程に演技の力は大きく、こりゃあ只者ではないと思った次第です。

…なんでこんなこと長々書いてるんだ僕は。



Glitter / HEAVY TIGER / 2017
Glitter

Glitter



昨日届きました。ザッと3回ほど流して聴きました。
全11曲33分、暴風並みにカッ飛ばすやさぐれスケ番ロックは本作でも健在です。
キャリアを重ねライブの数をこなしたことで
アンサンブルは相当タイトになったのではないかと推察されます。



ん、滅茶苦茶カッコイイ。
やっぱりこの手のロケンロールにはビブラスラップを鳴らしたくなるよね。
'14年の来日に触発されたと思しき“No Tears in Tokyo”なんて
曲も収録されておりまして、まぁまぁ嬉しいことでございますな。
そしてアルバム2曲目“Feline Feeling”は白眉の名曲であると書き加えておきます。

これ、BLACK STAR RIDERSとパッケージで呼んだりしたら
我が国でも人気爆発しそうな気もするんですが、まぁムリなんだろうなぁ。



もう1枚。
Let Me Fly / MIKE + THE MECHANICS / 2017
Let Me Fly

Let Me Fly

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2017/04/07
  • メディア: CD


前作からは…6年か。概ね順調なサイクルで出たって感じですね。



うん、Mike Rutherfordはこれでいいのだ。
前作にPaul Carrackの名前がなかったことで一部厳しい評もあったようですが、
基本Mike Rutherfordはなんも変わっていない訳で
この人らしいメロディをだだ漏らしてくれれば僕はそれで充分満足です。



えー、結局枕が一番長いという(苦笑)。

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実は今月CDをあんまり買っていないのです [新譜]

Future Hopes / WHITE WILLOW / 2017
Future Hopes

Future Hopes



やっぱりそろそろOPIUM CARTELとの差別化が難しくなってきたかなぁ…
と、アルバムの頭2曲を聴いて思ってしまった僕は実に浅はかでした。
演奏者もかなり被っているし、まぁそんなもんかと高を括っていたのですが
3曲目の長尺曲で様相は一変、めくるめくプログレ世界が突如現れるので
かなりびっくりしました。そして2分に満たない間奏曲的インストゥルメンタルを挟んだ後
またもや弩級のプログレ曲が(こちらは幾らかポストロック的な要素も含みつつ)
炸裂します。これは確かにWHITE WILLOWの名前でやるべき音楽で
ちゃんと切り分けて曲を書いたJacob Holm-Lupoは大したものです。
冒頭曲についてもよくよく聴き直してみるとリズムの力強さは
OPIUM CARTELや、ひいてはWHITE WILLOWの前作とも明確に違うもので
要するに切り口が曖昧だったのは2曲目だけなのね。

本作の録音はややローファイ寄りですが、これは意図的にそうしたのではありますまいか。
Jacob Holm-Lupoと客演のギターは歪ませ方がウェット過ぎて音がペラペラですが
Ellen Andrea Wangの太く重たいベースによるフォローが素晴らしく、
またLars Fredrik Froislieの鍵盤も相変わらず抜群なので
トータルのバンドサウンドとしては実に良い塩梅で成立しています。
結果としてやや古臭いロック感を醸し出すことに成功していて、
うん、これはやっぱり計算尽くな気がしますねぇ。

SCORPIONS(しかも“Animal Magnetism”なんてぇ微妙な曲)をカバーするという
謎なセンスもこの人達の個性なのだろうと前向きに捉えつつ、
結論としてこれは大変良いアルバムであると。
ジャケットをRoger Deanに描かせたのだけは
(飽くまで僕個人的には)ちょっと蛇足だったかなぁと思いましたが。



We are Now / C-SIDES
We Are Now

We Are Now

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2017/04/07
  • メディア: CD


うーん、これはなかなかに僕好みなヤツですぞ。
本作は2枚目のアルバムだそうですが、
最初出てきた時にはあんまり話題にならなかったのですかね。
僕は当然の如く知らなかった訳で、なんだかちょっと損をした気分です。
ズバリ、KING'S Xを英国的解釈で再構築した音というのが
僕の見立てでありますが、これ、そんなに的外れではないと思います。



典型的なシンフォニックロックとは趣を異にする部分が大きいので
やっぱり我が国での評価は限定的なものになっちゃうのかなぁ。
今どきのイギリスのバンドながらポストロック的な音響に接近することなく
ブルースベースのロックとがっぷり四つに組む姿勢は
とても痛快だと思うのですがねぇ。

まぁまぁ、
通好みのバンドってことで落ち着いてしまうことは想像に難くなく、
ならばせめて息の長い活動が出来ますようにと願う僕であります。



今年のGWは久し振りに映画DVDを纏めて見ようと思っています。
特にコレ!ってのがある訳ではないので適当に摘む感じになりますが。

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やけに英国産が豊作の春 [新譜]

特に前者はPaul Menelと立て続けに出たなぁって感じですが、
前作もリリース時期はほぼ被っていたので
まぁそういうサイクルだってことなんでしょう。

Honey on the Razors Edge / ALAN REED / 2017
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これ…かなり凄いです。
いやー、ここまで絢爛豪華なサウンドを突き詰めてくるとは。
おおおぅ、ポンプロックでなにが悪い!?
的な開き直りが徹頭徹尾貫かれていて大変小気味の良いアルバムです。
各曲はコンパクトでそれ程の尺はないものの
それぞれアレンジが良く練られていて全体的に音の密度は非常に高い印象。

しかしよくよく考えてみればこの人のやってきた音楽は
PALLASの“The Wedge”('86)以降常にその延長線上にあって
そこから外れたことは一度もないと、(ちょっと乱暴ながら)僕はそう思うのです。
で、本作もまさしくその系譜を継いで非常に完成度の高い1枚に仕上がっています。

そしてこのアルバム、地味に豪華な面子を迎えて録音されていますが
2曲目“Razor”でハーモニカを吹いたSteve Hackettよりも、
Leodeを持ち込んで独特の音色を響かせたLAZULIのClaude Leonettiよりも
前作に引き続き全編で鍵盤を弾いたMike Stobbieの貢献度が高いと思います。
Alan Reedの目指すポンプサウンドをアウトプットするに当たって
Mike Stobbieの果たす役割は相当大きいのではないかと。
共にPALLASを出奔した2人ですが、正直今のPALLASよりこっちの方が良い気がします。
しかし6曲目“The Covenanter”の最後にちょろっと弾いたピアノのフレーズは
ほくそ笑んで聴けば良いのかどうなのか…ちょっと悩むところであります。
毎度面倒なので不親切にも何のフレーズかは説明しませんが、
やっぱりイギリス人のシニカルなアレだと思っておけばいいのかなぁ。


※流血します。苦手な方は閲覧ご注意を。

んー、ビデオ作るならこの曲じゃなくてもいい気がするけど
やっぱり客演に気を遣ったってことなのでしょうかねぇ。

いやこれはしかし、いずれにしても必聴作ではあるね。



Tardigrades Will Inherit the Earth / THE MUTE GODS / 2017
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デビュー作から1年、実に順調なペースでリリースされた2枚目。
これはどうやらパーマネントなバンドとしてやっていくと、
そういうことでいいのかしらん?

ともかくこれを聴いて僕は確信した訳ですよ。
ズバリ、このバンドの肝はNick Beggsのボーカルであると。
インストゥルメントの演奏は相当ハードなことをやっていたりするのだけれど、
それをオブラートで包むが如く印象を和らげて
ポップ方向にじわりと寄せる効果はことの他大きく、
それがバンドの特徴になっていると思います。



うーん、柔らかい声に比してベースの出音は随分と硬質ですな。
元KAJAGOOGOOだって言われても俄かには信じがたいくらい。
そもそもこっちでは全くンペンぺやらないしね。
あー、そういえばKAJAGOOGOOってギターもベースも
何故かKramerのアルミネックを弾いてたなぁ…などとどうでもいい思い出話を交えつつ。

前作に引き続きデジパック盤は1曲多く収録されているんですって。



加えてTHIS WINTER MACHINEもMOSTLY AUTUMNも
良かったですよ(このぞんざいなまとめ方w)、ってことで今日のタイトル。
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