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本気で寒くなってきました [新譜]

Colours / LEE ABRAHAM / 2017
Colours

Colours

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2017/12/01
  • メディア: CD


アルバムはそこそこの数出していますがいま一つ花開かない感じの人で、
なんかちょっと気の毒です。いい曲書くのにね。
がっつりプログレというよりは
英国式哀愁歌モノ路線が基本なのでアピールが弱いのかなぁ。



一応メロトロンとか使ったりもするのですけどね。

過去作と同様複数の歌い手を迎えての録音ですが
本作ではWILD LIFEやFMでお馴染み(?)、
Steve Overlandの客演が一つのハイライトでありましょう。

で、そのSteve Overlandが歌う“Always Yours”(アルバム3曲目に収録)を
聴いている最中、なんとなく僕は分かっちゃったのです。
あー、Lee Abrahamってきっと
MIKE + MECHANICSみたいな方向に行きたいんだなぁ、と。
この人の作る音楽は地味なのではなくて、華美になる必要がないのですな。
ポンプロックを通過して辿り着く先がMike Rutherfordっていうのは、
よくよく考えてみると結構アリな気がして独り納得した僕であります。

これ、いいアルバムですよ。地味だけど(笑)。



The Depths of Winter / TIGER MOTH TALES / 2017
The Depths Of Winter

The Depths Of Winter

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Whiteknight Records
  • 発売日: 2017/12/01
  • メディア: CD


これは僕が書かんでも他でみんなが褒めるでしょうからアレなのですけれど、
本作には過去2作とは違う雰囲気を感じたのでその辺ちょっとだけ触れたいのよ。

因みにタイトルについて、depthの複数形って
(勿論英語としては正しいのでしょうが)なんか凄い違和感です。
これ、僕だけですかね?
加えて、前作は“Storytellers Part One”('15)でしたが、
パート2はどうなっちゃうんでしょう。そのうち出るのかしら?
…実にどうでもいいな。

-で、本作なのですがね。
前作までに支配的だったドリーミィな能天気さが薄れて
リアルで落ち着いた雰囲気が表出してきました。
これを要するに、なんだか急に大人びちゃってまぁ!ってところですか。



表現欲求を満たす歓びをストレートに爆発させず、
敢えて抑制する技術を身につけたことで
より情感豊かになったとでも申しましょうか。

やや露骨に「元ネタ」を想起させてしまう場面も散見(聴)されますので
聴き手の許容範囲によっては眉間に皺が寄ることもありそうですが…
いやー、僕は素晴らしいと思います、コレ。
今どきの、ティピカルなシンフォニックロックとしての質は相当高いよ。



ぼちぼち2017年の総括なんてのをまとめてみようかしらねぇ。

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ユニクロのカーディガンが1年で毛玉だらけになっちゃって… [新譜]

まぁそんなもんですよね。



-PFMの新譜。
アレ、巷間はどう評価するのでしょうか?
僕はねぇ…ズバリ詰まらなかったです。
パーツで言えばPatrick Djivasのベースは良かったけれど
まぁこれはいつものことであって、
トータルで聴いた時のコレじゃない感はどうにもなりませんでした。

「メロディアスなプログレッシヴ・ロックの真髄を聴かせる」とか、
下手に煽るから聴き手の落胆もデカイんだっての。
概ね“Serendipity”('00)の延長上にある作風だと正直に言ってくれれば
もっと好意的に聴くことができた筈なのにねぇ。

あー、はい、それでも年明けのライブは良い演奏を聴かせてくれると思います。
ギターが若手に交替したらしいですから
インストゥルメンタルのアンサンブルはグッと締まるでしょ。
…まぁでも、僕はやっぱりFranco Mussidaの方がいいですかね。
エレキはよれよれだったけど、アコギはさすがに見事な演奏だったもんな。



イタロをもう一件。



ここ数年はARTI E MESTIERI関連がやたらと充実していますが
こちらはGigi Venegoniメインの1枚。
ロックの要素はほぼほぼ皆無であります。
斯様、最初から分かっている分には全く問題ないのですよ。
なにしろこれがとても心地よく聴ける程度に
僕の音楽許容範囲はガバガバ(になっちゃったの)ですから、
あー、こりゃあ最高に気持ちイイよねぇ。

2枚組のボリュームも苦にならない、良い意味での気軽さ。
で、ちょっと集中して聴くと演奏は驚くほど精緻。
実に、プロミュージシャンの仕事でありますことよ。



続けてはフランスもの。



バンドの名前(イカ墨麺?)とか絵面のセンスとか、
全くついていけない部分(B級なアングラ感覚こそ
我がおフランスのエスプリざます、みたいなノリ)も未だに多いのですが
演っている音楽は嫌いじゃないです。いや、結構好きです。

えーと、これスタジオアルバムとしては6枚目くらいですか?
本作においてブレイクスルーを果たしたと言って良いのではないかと。
ボーカルを大方排してインストメインにしちゃったのも良かったんじゃないですかねぇ。
少なくとも中だるみせずにアルバム1枚を通して聴けたのは大きい。

旧作においては迫力皆無のメタルみたいなことをやったりしていましたが
基本的には始終内向きでウジウジくよくよしている印象が支配的でした。
然るに本作では(録音が良いこともあって)やや攻撃的な主張が外に向いた感が強く、
これがいわゆるロックのダイナミズムみたいなものに
結びついたのではないかと推察します。
まぁ、言うてもスパルタンなマッチョには程遠いのですが。



んー、無理やり書いた割にはまぁまぁですかねェ…。
全体的に感じ悪い作文であることは自覚しております。
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そのうちなんとかなるだろう…か? [新譜]

これ ↓、各プログレ専門店は無視できない1枚だと思うのですがどうでしょう?
今のところどこも扱う気配がないのでとりあえずiTunesでDLしましたが
盤は盤でちゃんと持っていたいのだ僕は。

If You Think I'm Crazy ! / PHIL LANZON / 2017
pliytic.jpg



Phil Lanzonについては'16年8月31日のエントリーを
ご参照いただければざっくり分かると思います。
キャリアの長さに比しては些か意外なことに
これが初めてのソロ作なのだそうですが
本作の客演のメンツが実にもう、大変なアレなのです。

リズム隊はCraig BlundellとLaurence Cottle。
前者についてはここ最近のFROST*での演奏が思い浮かぶところでしょうか。
同じくSteven Wilsonの近作にも参加しているようです
(以前に書いたかも知れませんが、僕はSteven Wilsonにからきし疎いのです)。
後者はプログレ的にはAlan Parsons Projectの“Gaudi”('87)、
メタル的にはSABBATHの“Headless Cross”('89)ってことになりますが
元々はジャズの人ですね。一時はBill BrufordのEARTH WORKSにも居ました。

そしてギターはJohn Mitchell。
Craig BlundellとはFROST*やLONELY ROBOTで一緒にやっていますから
恐らく人脈的にはこの2人の線がメインなのだろうと思います。
またJohn Mitchellは2曲でボーカルも務めておりまして、
やっぱりこの人は歌い手としても優れているよねぇ。

もう一人、4曲を歌ったのはAndy Makin。
これは凄く意外な名前が出てきたもので、僕はギョっとしちゃいました。
この人、Adrian SmithがやっていたPSYCHO MOTELの2代目ボーカリストじゃん
('15年10月14日エントリー参照)。
うーん…どういう伝手、経緯で本作に参加することになったのだろう?
まぁ、いずれにせよ元気そうで何よりでした。
あー、斯様、この人はプログレではないですね。

他にも生ストリングスを駆使したりしつつ
バラエティに富んだ楽曲を演奏しておりますが
概ね全体の印象としては、
これはもう紛うかたなきシンフォニックロックでしょ。



因みにこの曲はPhil Lanzonが自ら歌っています。
本人は「自分はボーカリストじゃないから…」的なことを言っていますが
別にこれはこれで全然アリだと思います。

…えーと、要するにamazon.には現在盤の扱いが無いので
どこかなんとかしてくれませんでしょうか?という虫のいいお願いです。
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そろそろ衣替えですかね [新譜]

僕がJohn Youngという鍵盤弾きの名前を意識したのは
やっぱりJohn Wettonのツアーに帯同した'90年代の後半からですかねぇ。
あ、後はFISHの“Fellini Days”('01)か。
実は僕、あのアルバムそんなに好きじゃなかったのです。
重厚でシリアスな、大人のボーカリストとしてのFishが前面に出てきた印象が
非常に強くて、ああ、この人はいよいよプログレじゃなくなっちゃったんだなぁ…
って思って寂しくなっちゃったのね(苦笑)。
先刻久々に聴いてみたら全然普通に聴けましたけどね(笑)。

えーと、そう、John Youngの話でした。
やっぱりWetton 絡みでQANGOの“Live in the Hood”('00)は当時良く聴いたなぁ。
このバンド唯一(?)のオリジナル曲“Last One Home”は
WettonとJohn Youngの共作で、9分近い尺を徐々に盛り上げるメロウな良曲です。

-まぁ、いずれにせよ。
概ね黒子に徹して前には出てこない人、という認識でありましたから
LIFESIGNSのデビュー作('13)を聴いた時にも
John Youngメインのバンドだとはあんまり思わなかったのです。
なのでNick Beggsが早々に居なくなった後
Martin Beedleと2人で切り盛りして活動を継続させたのはちょっと意外でした。
しかし'15年リリースのライブ盤
“Live in London-Under the Bridge”を見聞きすれば明らかな通り
コンスタントな演奏活動によってバンドが素晴らしく成熟したのは間違いなく、
この手の中で頭抜けた存在感を放つようになったのは更に意外でありました。
きっとJohn Youngには勝算があったんだろうなぁ。いやぁ、参りましたねコレは。

Cardington / LIFESIGNS / 2017
Cardington

Cardington

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Lifesigns
  • 発売日: 2017/09/22
  • メディア: CD


で、いよいよスタジオ盤新譜が出ましたよ、と。
上記ライブで既に披露されていた3曲を含むので既知感もありつつ、
それでもなお期待に違わぬ力作でありました。



とにかく歌モノとして優れているのがいい。
John Youngの声に特徴的な何かがある訳ではないのだけれど、
聴いていて実に心地良いのです。
そして前作に比しても
より分かりやすいメロディに拘ったことが伺われ、
その分プログレ成分はやや薄まったという見方もできるでしょう。
この辺は聴き手によって好悪の分かれ目になるかも知れません。
僕は正直あんまり気になりませんでした。
バンドとしての地続き感は揺るぎないと思います。

そしてポストロック的な音響に擦り寄らないのもまた良し。
サウンドは実にソリッドで、いい意味でオールドスクールを貫いています。
これはSteve Rispin(エンジニアながらバンドの正式メンバーだそうです)の
手腕によるところでありましょう。
こういう点で個性を主張するの、僕は好きだなぁ。

ここへ来て良いアルバムが立て続けで、いやまぁ良かったです。
前回エントリーのADEKAEMと本作はこの秋の目玉と言って差支えないと思います。

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ここんトコご無沙汰 [新譜]

横分金蝿をご存知ない方はYouTubeで検索してください。
じぃちゃん?じぃちゃぁぁあああん!!



Sound Coloring / THE ADEKAEM / 2017
tasc.jpg



LIFESIGNSの2ndについてでも…って思ってたらこっちも思いの外素晴らしく、
えーと、こんなに良いバンドでしたっけか?
デビュー作はなんというか、色々と足りてない感じだったのに
今作の充実度はどうしたことでしょう。

まずはバンドとしてこなれたことがひとつ。ベクトルが絞れたんでしょうね。
いきなり2バスを踏んだりしなくなったのは、これは良いことだと思います。
楽曲が(古き良き)ポンプロック方面にフォーカスされていて迷いがない。
各曲にキャッチーなメロディをガッツリ盛り込めたのは
前作から大きく進歩した点でありましょう。
加えて機材と録音がかなり良くなっていますな。
これは予算の問題なので前作を悪く言うのは少し可哀想ですが
やっぱりね、大事なことですよね。



バンドの持ち味としてはもっとパッと弾けるような、
躍動感のある曲が得意分野であると思いますが
敢えて上掲曲でビデオを作ったのは
「しっとり系」にも自信がついてきたってことなのでしょう。
うん、アウトロのピアノとか、僕は好きだな。

実に、これは良いアルバムだと思います。



あ、そういえばおせち料理の予約をしなければいけない季節になりましたな。
と、全然関係ない一文をクッションして…



The Archinauts / IS PROJECT / 2017
ipta.jpg



相変わらずイタリアからは続々と新手が現われますな。
メンバーの出自を調べてみるとあれこれ見知った名前がバンバン出てきますが(苦笑)。





まぁ、なんだ、文句ねぇわな、コレは。
しかし楽曲にややバラつきがあってちょっと中途半端な気も。
典型的なシンフォロックとややエクスペリメンタルなポストロック成分が
水と油的に同居していて、それがもう少しうまく混じるようになれば
もっと面白い音が出てきそうなのですが。

個人的な好みで言えばこれは大いにアリなので、次に期待したいところです。
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これはナシ!とは言えないなぁ… [新譜]

普段はこのブログの管理ページなんてそんなに細かく気にしていないのですが
ここのところSo-netから機能制限(サービス終了)のお知らせが続いており、
まぁ確かに今さらガラケーからログインもしなけりゃ
トラックバック機能も使ったことないので何も困らんのですけどね。
しかしもしかしたら近々ブログサービスそのものが終わっちゃうんじゃないかと
ちょっとビクついている僕であります。



Necromandus / NECROMANDUS / 2017
Necromandus

Necromandus

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2017/07/28
  • メディア: CD


夏休み前のある日、ネットをつらつら眺めておりますと…
おいおいおいおい!!
NECROMANDUS('13年11月12日エントリー参照)の新譜って
そりゃあ一体どういうことデスか!?
困惑しつつもとりあえず即ポチ。
そして荷物の到着を待ちつつ調べてみると事の起こりは2015年でした。
John Marcangeloという鍵盤奏者が'75年にBarry Dunneryと録音した素材を
発掘したんだそうです。それを整理・修復する過程で
バンドのオリジナルドラマーであるFrank Hallが作業に加わり、
更には各パートを埋めるためのメンバーが順次揃っていったと。
で、試しに新曲を書いて演奏してみたらそれも良かったので
じゃあもう全部を総じてNECROMANDUSってことにちゃってもイイんじゃん?
…と、どうやらそういうことみたいです。

んー、いやしかしそれってどうなんだろう?
と僕みたいな輩が嫌味を垂れることを見越していたのかいないのか、
一連の作業は全てカンブリア(バンドの地元)で行われており
加えてボーカルのJohn BranchはオリジナルシンガーBill Branchの息子だそうで
NECROMANDUSを名乗る妥当性はかなり高いように思われます。
僕はちょっと悔しい(笑)。
まぁそれよりなにより届いたCDを聴くと音楽そのものが面白いので、
本日のタイトルを呟いた僕なのです。

アルバム冒頭はオリジナルNECROMANDUSの曲、“Don't Look Down Frank”
(“Night Jar”の改題…とは言えFrancis Dunneryも“Don't …”を
 題として使っていたし、こっちの方が元題なのかも知れません)。
ほぼ原曲に忠実なセルフ(?)カバーといった感じですが、
新ギタリストのDean Newtonが爆発的なソロを披露しています。

で、このDean Newtonのギターが
新しいNECROMANDUSの肝であることはほぼ間違いないんじゃないかと。
Barry Dunneryのトラックを流用しているところではそれにキッチリ合わせつつ
トータルでは独自のトーンをしっかり主張しているのが素晴らしい。
ちょっと弾き過ぎじゃね?と思うところもなくはないけれど
才気が迸ってしまったということで納得できる範囲でありましょう。

そして1曲にあらゆるアイディアを詰め込んで
なんとも不思議な個性を放ったオリジナルバンドの楽曲に比して
こちらは曲毎のベクトルが概ねハッキリしており、
その点が差異として挙げられると思います。



↑ なのでこういうベタな曲も入っています。
これだけ聴くとただの古臭いハードロックですが
もっと偏屈なジャズロックもあるしスペーシーなサイケ調もあるのです。
これをしてアルバムの方向性がやや散漫だと感じる向きもあろうと思います。
僕個人としてはFrancis Dunneryの“Frankenstein Monster”
('13-同年11月27日エントリー)を経て本作を聴くという経緯において
両者のアプローチ方法の違いに対する興味深さが勝ってしまい
この点についてはあまり気になりませんでした。
あー、うん、そうだなぁ、
Francis Dunneryがこれを聴いたらどういう感想を持つのかなぁ?

と、斯様気になることは尽きません。
こういう色々考えの廻っちゃうヤツが僕の大好物であることは最早論を俟たず、
本作はお気に入りの1枚として今後長く聴かれることになるでしょう。

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今日も短め [新譜]

前回茂木由多加からの流れで佐藤ミツルについて…と思っていたのですが
なんだか全然上手く書けませんでした。7月はあまりプログレ方面に触れておらず
ちょっとナニな気がしておりましたところ最後の最後に面白いのが届きました。

Orion / ULTRANOVA / 2017
uno17.jpg


ブラジルの4人組。全曲インストゥルメンタル。
技巧に富んだ派手さはあまり感じられず、
各楽曲の展開もスピード感に乏しくじわじわと攻めてくるスタイル。
ですから煌びやかなラテンフュージョンっぽいアレを期待すると
些か肩透かしですが
どの曲も概ね主旋律が叙情的で分かり易いのがとても良いと思いました。
いや、これは思ったよりも全然ロック寄り(非メタル)で、
かなり僕好みの1枚ですぞ。



前列3人のパーカッションはバンドのメンバーではありません。
TRIO MANARIという、南米ルーツミュージックを演奏する人達だそうです。
この曲はアルバムにも収録されていますがバンドの4人のみによる録音なので
映像の演奏とはちょっと印象が違いますね。
それでもバンドの演奏技巧が現在どういうレベルにあって
それぞれがどんなサウンドを好んでいるかの参考にはなると思います。
なにしろ今どきSGでプログレをやろうって心意気は素晴らしいと思うのね、僕は。

本作収録曲の一部は'13年にデジタルでリリースされており
今般アルバムデビューまでの道のりは結構長かったみたいです。
CDは地元のレーベルRock Symphonyと仏MUSEAの共同リリースですが
なんであれ盤になったのは良いことです。

僕は基本的にこういうスペーシー(死語)なサウンドに弱く、
よってこのバンドについては全面的な支持を表明するものであります。
殊にアルバム表題曲は13分半の尺を聴かせる力作で
演歌の如く情の深いメロディが印象的な1曲です。
なんでそっちの映像を貼らないのか?という話もありますが
そりゃ僕の性格が悪いからに決まっとるわね(笑)。

まぁこの先楽しみなバンドであることに間違いはなく。



話はガラッと変わりますがSACRED REICHの“Ignorance”('87)
30周年記念盤なるものが出るらしく、え、もう出てるの?
…んー、良く分かんなくてイライラするわー。
とりあえずamazonでポチりましたが
出荷に要する期間が1~4か月というアバウトさ(苦笑)。
どうもこれはMETALBLADEの欧州(ドイツ)ブランチによる企画らしく、
恐らく弾数は少ないのでしょうねぇ。
いや、しかしそれにしても本国はナニやってんだ!って話ですわな。
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待望の1枚、漸く到着 [新譜]

たったた、大変です。僕は狼狽しています。

The Sorrows that Refuse to Drown / JESTERS OF DESTINY / 2017
The Sorrows That Refuse to Drown

The Sorrows That Refuse to Drown

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ektro
  • 発売日: 2017/02/23
  • メディア: CD


今を遡ること7年と少し。このブログを始めて最初に書いたのは
JESTERS OF DESTINYの“Fun at the Funeral”
('86…'10年5月5日のエントリーには'87と書いていますが
どうやら間違いだったようで、ここに訂正いたします)についてでありました。
恐らく我が国でこの再発CDを持っている人は極少数だろうということで、
しかし僕の大好きなバンドでありますから
ここに書かれるエントリーのベクトルを示すのに
適しているだろうと思ったのです。

そのJESTERS OF DESTINYが新譜をリリースしたと?
えぇ、そんなまさか…と訝りつつ調べてみたら
“Fun at the Funeral”CDを再発したフィンランドのEktro Recordsから
本当に出ているじゃあありませんか。

なななな、なんてこった!
と、震える左手で即ポチし、モノの到着を待つこと暫し。



これは紛うかたなきJESTERS OF DESTINYそのものです。
はい、間違いありません。実に31年振りの2ndアルバムということになります。
Ray Violetの書く曲は相変わらず長閑かつ不穏で
訳の分からないジャンルの跨ぎ方を平然とやってのけるし、
ついでにギターサウンドは常時発振寸前で
油断するとすぐガピー!とか鳴りだすので注意が必要です(笑)。
Bruce Duffの朗々たる(やや調子っ外れの)歌声も往時に退けをとりません。
一言でまとめれば、これは非常に素晴らしいアルバムであると。

しかしこのバンドの新しいアルバムを聴ける日が来るとは
予想だにしていなかったので、なんか素直に喜んでいいのかどうか
戸惑いっ放しの僕であります。
…うーむ、それにつけてもこの正体不明感たるや。
結局この人達は最初の音源リリースが
“Metal Massacre V”('84-'16年7月20日エントリー参照)であったのが
大いなる間違いだったのだと、今更ながらに思ったりします。

本作にLennon / Onoの“Two Minutes Silence”のカバーを収録
(CDのみ、レコードには未収録ってのが妙に面白いよね)
したことについては些か蛇足気味かなぁという感じもしますが、
これは“Ray's Theme II”でアルバムを締める前奏曲として必要だったのだと
好意的に解釈しておきます。
“Ray's Theme II”は前作の終曲“Ray's Theme”の、完全にイカれきった版で、
これを5分近く流すのはちょっと尋常じゃないよなぁ。

実に、極々一部の好事家のみが狂喜する超泡沫な1枚ですが
これが普通に売れてしまう世の中だったりしたら
それはそれで色々おかしい気もしますから、
この世界ってのはまだ結構正常なのかも知れませんねぇ。

-あ、勿論僕は暫くの間本作ばっかり聴きまくることになります。



先日書いたJUNKYARDの2nd“Sixes, Sevens & Nines”('91)が
'13年に再発されておりました。ううう、全然知らなんだ。
なんかボーナストラックがたくさん追加されていたので慌てて注文しました。
これも届いておりまして、なんか僕ってばここ数日アメリカものばかり
聴いているなぁ。

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五十肩、いと辛し [新譜]

Clock Unwound / GENTLE KNIFE / 2017
gncu.jpg


こーれは大変に素ー晴らしー!
ノルウェーの11人組(多いなw)が放つ2枚目はアルバム全編のどこを切り取っても
これぞプログレ、と聴き手を感嘆せしめる完成度です。
パッと見メンバーの年齢には相当幅があるようで、
ちょっと調べてみたら上は63歳から下は25歳ですって。
いやいやいや、全然良いことだと思います。
世代を跨いで音楽の価値観を共有し
なお且つアウトプット出来ているというのは実に幸せなことです。

で、そうした大所帯が渾然一体となって繰り出すアンサンブルは
整合感に満ち満ちた隙のないもので、
バンド全員でワッと盛り上げる場面においても決してガチャガチャしないのは
編曲が良く練られていることの証左でありましょう。
概ね不穏で幻惑的な雰囲気が支配する楽曲は緊張と弛緩を自在に往来し、
聴き手の情感を揺さぶり続けます。



どれもこれも良い曲ばかりで、アルバム6曲トータル約55分を一気に聴かせます。
全般に漲る昂揚感は些か常軌を逸してさえいますが、
これも演奏者達の並々ならぬ熱意の発露かと思われます。

そして出音はややオールドスタイル寄り。これは意図的なものでしょう。
例えばアルバム終曲の後半でギタリストが聴かせた
(恐らくは北欧ブラックメタル由来の)トレモロサウンドも
かなり大人しく上品な仕上がりですが、
結果としてちょっと面白いアウトプットになっているのが興味深いところです。
この手で僕が割と問題視するギターのメタル成分はほぼ皆無と言って良く、
その点においても個人的評価は高いです。

まぁなにしろ、こういうのを聴くにつけやっぱりプログレっていいよねぇ。
今年前半のベストはTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAで決まりだと思っていたところ
俄然本作が喰い込んで来ました。どっちが一番かは決めませんけれども。



House of the Mind / COMEDY OF ERRORS / 2017
House of the Mind

House of the Mind

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Imports
  • 発売日: 2017/06/23
  • メディア: CD


'11年に活動を再開して以降きっちり2年毎にアルバムの枚数を重ねての4作目。
トータルでは(フルアルバムとしては)5枚目ってことになるんですかね。
'90年リリースの1stアルバムは僕、見たことすらないですけれど。

なんか前作についてちょっと書いたような気がしたのですが
'15年12月1日のなげやりなエントリーにリンクを貼っただけでバンド名すら書いておらず、
こういう不親切さはあんまり良くないなぁと少しく反省した次第です。

で、本作も前作からの流れにほぼ沿った安心のポンプロックであります…が!
なんかねぇ、アルバム本編の最後を飾る“Song of Wandering Jacomus”って長尺曲が
VANGELISみたいなオープニングからMOON SAFARIっぽいコーラスを経て
THE ENID張りのオーケストレーションになだれ込むという…
なんかちょっと何を書いているのか自分でも訳が分からなくなってきますが(苦笑)。
これがねぇ、これが意外とイケてるんだな。
結果としてちゃんとこの人達なりの個性として昇華されているのがなにより立派で、
この曲はバンドのエポックとなりうる1曲であると、僕はそう思いました。





今月はプログレ新譜に良いアルバム多し。善き哉。

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まぁホレ、いつもの妄想評でございますよ [新譜]

1943年生まれ、ってことは今年74歳ですか。
…凄いな。
そんな年齢になってもまだ世の中に対して怒ることがあるんですね。
この人の場合、'77年にステージから客に向かって唾を吐いて以降
基本的にずーっとナニかに対して怒っているもんな。
大体怒るのって物凄くエネルギーを消費するじゃないですか。
ですから40年もの間怒り続けるってのは
物凄く疲れちゃうんじゃないかと思うのですが、なんというか
この人の胆力は底なしなのかも知れんと、
そんな畏敬の念を抱かずにはおれません。

Is This the Life We Really Want ? / ROGER WATERS / 2017
イズ・ディス・ザ・ライフ・ウィ・リアリー・ウォント?

イズ・ディス・ザ・ライフ・ウィ・リアリー・ウォント?

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2017/06/07
  • メディア: CD


バンドと袂を別って以降、Roger Watersの曲作りってのは
物凄い葛藤にまみれた作業だったのではないかと想像します。
'80年代半ばまでPINK FLOYDの(平坦な)歌メロを担った自負は大きく、
当然Dave Gilmour的な楽曲からは絶対に距離を置きたい。
とは言っても2人の音楽的な根っ子は相当に近く、
実際そんなに大きな差異は産み出せない…。
元々そんなに多彩なメロディを持っている人ではないしね。
方や暖簾を守って
アリーナバンドとしての役割を全うするPINK FLOYDを横目に
この人はいよいよその偏屈さを増し、
重箱の隅を突くような細かい拘りでもって曲を書いていたのだと思うと
なんだかちょっと鬼気迫るものを感じてしまう僕です。

これまでのソロアルバム3作においては
とにかくDave Gilmourより凄いギタリストに弾かせるんじゃ!
という怨念(?)からEric Clapton、Andy Fairweather Low、
そしてJeff Beckがそれぞれのアルバムに起用されました。
まぁねぇ、気持ちは分からんでもありません。
3人とも記名性の高い演奏家であり、
また自分がRoger Watersのソロ作に呼ばれた意味を
ちゃんと理解していたであろうことが伺えます。
アルバムのベクトル(と、セールスポイント)に寄与する部分は大きく、
各タイトルの個性とニアリーイコールであったというのは…
まぁそれはちょっと言い過ぎかも知れませんが。

然るに、本作で取り沙汰された名前はNigel Godrich。
RADIOHEADのプロデューサーって言われても、正直僕は良く分かりません。
なんか結構小うるさいタイプの人みたいで、
どんな相手でも思ったことは言うよ?的な。
で、このNigel GodrichがRoger Watersに言ったんでしょうねぇ。
もう、いい加減意地張るのやめなよ、って。
お前の作るアルバムがPINK FLOYDに似ていても誰も困らないし、
そもそもそんなに遠く離れた所へ辿り着けやしないのは自分でも分かっている筈だ、と。

これを要するに「無駄な差別化の排除」ですね。
Roger Watersにとって、これはある意味物凄い福音であったと思われます。



結果“The Endless River”('14)よりも
よっぽどPINK FLOYDっぽいアルバムが出来あがっちゃった訳で(笑)、
僕はこれ、開き直りの極致がもたらした小さな勝利だと思います。
と同時に、相変わらず思わせぶりで気難しくて
とにかく面倒臭いRoger Watersが全編で最前面に出ている点で
最もソロアルバムらしいソロアルバムであるとも言えましょう。

これはねぇ、これは単純にアリだよ。

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